Accessible Rich Internet Applications (WAI-ARIA) 1.3 日本語訳

W3C First Public Working Draft

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概要

支援技術が障害のある人に対し適切な情報を伝えられるようにするために、ウェブコンテンツのアクセシビリティは、ウィジェット、構造、動作に関するセマンティック情報を要求する。この仕様は、アクセシブルなユーザーインターフェイス要素を定義して、ウェブコンテンツおよびウェブアプリケーションのアクセシビリティおよび相互運用性を向上する目的で使用できる、ロール、ステート、プロパティのオントロジーを提供する。これらのセマンティックスは、文書レベルのマークアップにおいて著者がユーザーインターフェイスの動作と構造情報を支援技術に適切に伝えることができるよう設計されている。このバージョンは、[HTML]と[SVG2]に対して一貫したアクセシビリティモデルを形成するために、支援技術との相互運用性を向上させるためにWAI-ARIA 1.1 [wai-aria-1.1]以降の新機能が追加される。この仕様は、[HTML]と[SVG2]の両者を補完することが期待される。

この文書は、WAI-ARIA Overviewで説明されているWAI-ARIAスイートの一部と位置付けられている。

この文書の位置付け

この節は、公開時点におけるこの文書のステータスについて説明する。W3Cが現在公開しているリストとテクニカルレポートの最新版は、W3C technical reports index at https://www.w3.org/TR/で見つけることができる。

Accessible Rich Internet Applications Working Groupは、仕様のあらゆる側面についてのフィードバックを求めている。フィードバックを送信する場合、参考文書のコンテキストで問題を検討されたい。コメントするために、W3C ARIA GitHubリポジトリーに提出する。これを実行できない場合、public-aria@w3.orgコメントアーカイブ)にメールを送信する。進行中の文書の更新は、公開エディターズドラフトで見ることができる。

この文書は、勧告トラックを用いたFirst Public Working DraftとしてAccessible Rich Internet Applications Working Groupによって発行された。

First Public Working Draftとしての公開はW3Cメンバーの支持を意味するものではない。

この文書は草案であり、いつでも更新、他の文書による置き換えや廃止扱いにされうる。進行中の作業以外のものとしてこの文書を引用することは不適切である。

この文書は2004年2月6日のW3C特許ポリシーの下で活動するグループによって作成された。W3Cは、グループの成果物に関するあらゆる開示特許の公開リストを管理する。ここには、特許開示にあたっての指示も含まれている。特許について十分に知識のある人物が、仕様にEssential Claim(s)が認められると判断した場合は、W3C特許ポリシーの第6章に従い情報を開示する必要がある。

この文書は2023年11月3日付けのW3Cプロセス文書によって管理される。

1. 導入

この章は非規範的である。

この仕様の目的は次を含む:

WAI-ARIAは、ウェブコンテンツおよびアプリケーションのアクセシビリティと相互運用性を改良するためのフレームワークを提供する技術仕様である。この文書は、カスタムウィジェットやその他のウェブアプリケーションコンポーネントを作成する開発者を主に対象とする。WAI-ARIAが解決しようとするアクセシビリティの問題を開発者に紹介するWAI-ARIA Authoring Practices [WAI-ARIA-PRACTICES-1.2]のような、他の観客、基本的概念およびWAI-ARIAの技術的アプローチのための関連文書へのリンクは、WAI-ARIA Overviewを参照されたい。

この文書は、ロールの2つの側面、ユーザーインターフェイスの機能と構造の関係を目下処理する。インタラクティブなコンテンツをアクセシブルにするためのロールの使用方法について詳細は、WAI-ARIA Authoring Practices [WAI-ARIA-PRACTICES-1.2]を参照のこと。

この仕様で定義されているロールは、プラットフォームのアクセシビリティAPIで使用されるロールをサポートするように設計されている。動的なウェブコンテンツ内の要素上のこれらのロールの宣言は、ウェブコンテンツとアクセシビリティAPIを利用する支援技術との間の相互運用性をサポートすることを目的としている。

この規格をサポートするためのスキーマは拡張可能であるように設計されているため、カスタムロールは基本ロールを拡張することによって作成できる。これは、ユーザーエージェントが少なくとも基本ロールをサポートすることを可能にし、かつカスタムロールをサポートするユーザーエージェントは、強化されたアクセスを提供できる。この多くは、[XMLSCHEMA11-2]で形式化されうることに注意すること。しかし、baseConceptsおよびより記述的な定義のような、ロール間の類似性を定義できるということは、XSDで利用できないだろう。

WAI-ARIA 1.2は、WAI-ARIAおよび他のウェブコンテンツ言語をアクセシビリティAPIにセマンティックスを公開する方法を定義するWAI-ARIA 1.2スイートのメンバーである。

1.1 リッチ・インターネット・アプリケーション・アクセシビリティ

ウェブアクセシビリティの分野は、障害のある人にとってどのようにすればウェブコンテンツを利用可能にするかを定義する。ある種の障害のある人は、コンテンツを情報交換するために支援技術AT)を使用する。支援技術は、ユーザーに対してより適したフォーマットにコンテンツの体裁を変換し、ユーザーがさまざまな方法で情報交換することを可能にする。たとえば、ユーザーはマウスをドラッグ&ドロップする代わりに、矢印キーでスライダーウィジェットと対話する必要がある、または選択するかもしれない。効果的にこれを達成するために、ソフトウェアはコンテンツのセマンティックスを理解する必要がある。セマンティックスは意味の科学である。この場合、人間が理解するだろうユーザーインターフェイスとコンテンツ要素に適用するロール、ステート、およびプロパティを割り当てるために使用される。たとえば、ある段落が段落のようにセマンティックに識別される場合、支援技術は、その段落の正確な境界線を知ると、コンテンツの残りの部分から分けられる構成単位として情報交換できる。調整可能な範囲スライダーまたは折りたたみ可能リスト(別名ツリーウィジェット)は、ウィジェットのさまざまな部分が、効果的なふれ合いをサポートするために支援技術に対して適切に識別される必要があるセマンティックスを持つ、より複雑な例である。

新しい技術は、アクセシビリティに必要なセマンティックスをしばしば見落とし、しかも新しいオーサリング手法は、これらの技術の意図するセマンティックスをたびたび誤用する。言語において定義された意味を持つ要素が、ユーザーによって理解されるべきものとは異なる意味で使われている。

たとえば、ウェブアプリケーション開発者は、HTMLがセマンティックにtree要素を持たないにもかかわらず、CSSおよびJavaScriptを使用してHTMLで折りたたみ可能なツリーウィジェットを作成する。障害のないユーザーにとって、これは折りたたみ可能なツリーウィジェットのように見えてかつ動作するかもしれないが、適切なセマンティックスをもたず、支援技術がロールを認識しないかもしれないため、ツリーウィジェットは、障害のある人によって知覚可能または操作可能でないかもしれない。同様に、ウェブアプリケーション開発者は、SVGがセマンティックなbutton要素を持たないにもかかわらず、JavaScriptを使用するSVGでインタラクティブなボタンウィジェットを作成する。障害のないユーザーにとって、これはボタンウィジェットのように見えてかつ動作するかもしれないが、適切なセマンティックスをもたず、支援技術がロールを認識しないかもしれないため、ボタンウィジェットは、障害のある人によって知覚可能または操作可能でないかもしれない。

WAI-ARIAの組み込みは、ウィジェットをアクセシブルで、使いやすく、支援技術と相互運用できるようにするために、著者がカスタムウィジェットに適切なセマンティックスを提供する方法の一つである。この仕様は、コンテンツに付けられるロールオントロジーを提供することによって、アクセシビリティ製品が一般に認識するウィジェットおよび構造のタイプを識別する。これは、与えられたロールをもつ要素が、実装するホスト言語から継承された任意のセマンティックスに関係なく、特定のウィジェットまたは構造タイプとして理解できる。ロールは、支援技術が有効な見栄えと対話をユーザーに提供するために使用する、プラットフォームのアクセシビリティAPIの共通のプロパティである。

ロールモデルは、文書構造を示すインタラクションウィジェットおよび要素を含む。ロールモデルは、継承を説明し、各ロールがサポートする属性の詳細を説明する。アクセシビリティAPIへのロールのマッピングに関する情報は、Core Accessibility API Mappings [CORE-AAM-1.2]によって提供される。

ロールは要素タイプであり、時間またはユーザーアクションとともに変化しない。ロール情報は、指定された要素タイプの通常の処理を提供するために、ユーザーエージェントとの情報交換を経由して、支援技術によって使用される。

ステートおよびプロパティは、対話に影響および説明する要素の重要な属性を宣言するために使用される。属性がクライアントサイドのスクリプトによって動的に変更される場合でも、ステートおよびプロパティはユーザーエージェントおよびオペレーティングシステムに適切に要素を処理することを可能にする。たとえば、スクリーンリーダーや音声ディクテーションソフトウェアなどの代替入出力技術は、ユーザーにさまざまな情報交換の状態(無効、チェックなど)を認識し、効果的に操作しかつ通信できるようにする必要がある。

支援技術が文書オブジェクトモデル [DOM]を介してこれらのプロパティに直接アクセスすることは可能である一方、ユーザーエージェントにとって好ましいメカニズムは、オペレーティングシステムのアクセシビリティAPIに対してステートおよびプロパティを対応づけることである。詳細についてはCore Accessibility API Mappings [CORE-AAM-1.2] および Accessible Name and Description Computation [ACCNAME-1.2]を参照のこと。

図1は、ユーザーエージェント(ブラウザーなど)、アクセシビリティAPI、および支援技術との関係を示している。この図は、ユーザーエージェントによって支援技術に提供される"規約"を説明しており、これはGUIのための多くのアクセシブルなプラットフォームに対するアクセシビリティAPIに見られる典型的なアクセシビリティ情報(ロール、ステート、選択、イベント通知、関係情報、および説明)が含まれる。通常HTMLであるDOMは、データモデルおよび典型的なモデル - ビュー - コントローラー関係でビューとして機能し、そしてJavaScriptは、表示されたデータのスタイルおよびコンテンツを操作することでコントローラーとして機能する。ユーザーエージェントは、オペレーティングシステムのアクセシビリティAPIに関連する情報を伝え、これはスクリーンリーダーなどの任意の支援技術によって使用できる。

The contract model with accessibility APIs

図1:アクセシビリティAPIをもつ規約モデル

インタラクティブなコンテンツをアクセシブルにするためのロールの使用方法について詳細は、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

代替入力デバイスのユーザーは、キーボードアクセシブルコンテンツを必要とする。WAI-ARIA Authoring Practicesで提供される推奨キーボード情報交換と組み合わされる場合、新しいセマンティックスは、代替入力ソリューションが代替入力ソリューションを通してコマンドおよびコントロールを容易にする。

WAI-ARIAは、そのロールモデルおよびXHTMLロールランドマークを通じてナビゲーションランドマークを導入しており、これは、改良されたキーボードナビゲーションを提供することによって、運動機能および視力障害のある人を助けることができる。WAI-ARIAはまた、認知学習障害のある人を支援するために使用できる。追加のセマンティックスは、必要に応じて著者が代替コンテンツを再構築および代用できる。

支援技術は、ウィジェットのステートおよびプロパティの現在値を取得および設定することにより、代替入力をサポートする機能を必要とする。支援技術はまた、どのオブジェクトがリストボックスやグリッドなど複数の選択を許可するウィジェットを選択されて管理するかを判断する必要がある。

音声ベースのコマンドおよび制御システムは、ユーザーに音声情報を伝達するのに役立つrole属性のような、WAI-ARIAセマンティックスの恩恵を受けることができる。たとえば、それぞれに異なるフレーバーを表すテキストコンテンツを含むロールmenuitemの子要素をもつmenuのロールを伴う要素と遭遇するとき、音声システムは「次の3つの選択肢のいずれかを選択してください。チョコレート、ストロベリー、バニラ。」とユーザーに言うかもしれない。

WAI-ARIAは、ネイティヴ言語のセマンティックスに対する代替としてではなく、補足として使用されることを意図する。ホスト言語がWAI-ARIAの機能に相当するアクセシビリティを提供して機能を提供する場合、ホスト言語の機能を使用する。WAI-ARIAは、ホスト言語が必要なロールステート、およびプロパティインジケーターを欠いている場合にのみ使用すべきである。WAI-ARIAの機能にできるだけ類似したホスト言語の機能を使用し、WAI-ARIAを追加することで意味を洗練する。たとえば、選択可能なマルチグリッドはテーブルとして実装することできるかもしれず、その上WAI-ARIAは、単なる静的なデータテーブルでなく、対話型グリッドであることを明確にするために使用する。これは、WAI-ARIAをサポートしないユーザーエージェントのために可能な限り最良のフォールバックを可能にし、ホスト言語のセマンティックスの完全性を維持する。

1.2 対象読者

この仕様は、ロール、ステート、プロパティ、および値を含む、WAI-ARIAのための基本的なモデルを定義する。この仕様が影響を与える複数の読者は次のとおり:

各適合性要件は、要件が適用される読者を示す。

この仕様は上記の読者に適用可能ではあるが、これは特に対象を定めるものではなく、上記の読者のいずれかのための独占的な情報源であることを意図しない。次の文書が重要なサポート情報を提供する:

1.3 ユーザーエージェントのサポート

2つの方法で、WAI-ARIAはその機能のためのユーザーエージェントのサポートに依存する:

アクセシビリティAPIに公開されるものを改善するために、WAI-ARIAマークアップを使用することは別として、ユーザーエージェントはAPIがネイティヴとして振る舞う。支援技術が非ウェブコンテンツで同じ情報に対してすでに行うように、支援技術はアクセシビリティAPIの追加情報に反応する。しかし、支援技術がないユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIへの適切な更新を提供するよりほかは何もしない必要がある。

WAI-ARIA仕様は、ユーザーエージェントにWAI-ARIAマークアップに基づくネイティヴプレゼンテーションおよび情報交換の動作を強化することを、要求も禁止もしない。メインストリームのユーザーエージェントは、すべてのユーザーのためのナビゲーションを容易にするための意図とともに(たとえば、ダイアログボックスとして、またはキーボードコマンドを通して)、WAI-ARIAナビゲーションランドマークを公開するかもしれない。ユーザーエージェントは、障害を持たないユーザーを含めて、ユーザーにその有用性を最大にすることを推奨する。

著者の意図を支援技術に伝達できるように、WAI-ARIAは欠落しているセマンティックスを提供することを意図する。一般に、WAI-ARIAを用いる著者は、適切な体裁と情報交換機能を提供するだろう。時間の経過とともに、ホスト言語は、ユーザーエージェントによって標準的なアクセシブルなユーザーインターフェイスコントロールとして実装される、新しいフォームコントロールのような、WAI-ARIAの等価物を追加できる。これは、著者がユーザーインターフェイスコンポーネントを有効にしたカスタムWAI-ARIAをそれらの代わりに使用できる。この場合、ユーザーエージェントは、ネイティヴホスト言語の機能をサポートする。ホスト言語の機能が著者のニーズを満たすのに不十分である場合、WAI-ARIAのセマンティックスがより明確に作者の意図を反映するように、それらは暗黙のホスト言語のセマンティックスに有害に競合しない際、WAI-ARIAを実装するホスト言語の開発者は、WAI-ARIAのセマンティックスをサポートし続けるように忠告する。

1.4 WAI-ARIAとホスト言語の相互進化

WAI-ARIAは、[HTML]や[SVG2]などの言語をサポートするものの中でセマンティックスを補強するためのもの、または明示的にARIAのサポートを含まない他のマークアップベースの言語で、アクセシビリティ拡張技術として使用される。オブジェクトの新しい種類の発明はウェブ言語で表示する標準化されたサポートよりも高速であるため、スタイルやスクリプト経由で、ページの言語でまだ直接サポートされない、著者がオブジェクトの新しい種類を作成する際、WAI-ARIAは支援技術にセマンティックスを明確にする。

ホスト言語がオブジェクトのその種類にセマンティック要素を提供する場合、スタイルおよびスクリプトをもつオブジェクトを作成することは適切ではない。WAI-ARIAは、これらのオブジェクトのアクセシビリティを向上させることができる一方で、アクセシビリティは、ユーザーエージェントがネイティヴにオブジェクトを処理できるようにすることによって提供される最良のものである。たとえば、div要素にheadingロールを使用するよりも、HTMLh1要素を使用するほうがよい。

時間とともに、ホスト言語は、今のところWAI-ARIAを使ってのみ宣言できるオブジェクトのセマンティックスを提供するために進化していくことが予想される。WAI-ARIAの1つの目標はよりセマンティックかつアクセシブルなマークアップの出現を刺激する手助けをすることであるので、これは自然で望ましい。所定の機能に対するネイティヴセマンティックスが使用可能になる場合、著者は、ネイティヴ機能を使用し、その機能のWAI-ARIAの使用を中止することが適切である。しかし、レガシーコンテンツはWAI-ARIAを使用し続けることができるため、WAI-ARIAをサポートするユーザーエージェントの必要性が残っている。

WAI-ARIAの特定の機能は時間とともに重要性を失うかもしれない一方で、ウェブページにセマンティックスを追加するWAI-ARIAの一般的な可能性は、持続的なニーズが予想される。ホスト言語は、WAI-ARIAが提供するすべてのセマンティックスを実装しないかもしれず、さまざまなホスト言語は、異なる機能のサブセットを実装できる。オブジェクトの新しいタイプは継続的に開発されており、そして多くの場合ウェブオーサリングプラクティスは、より高速なホスト言語標準より前進するため、WAI-ARIAの1つの目標は、このようなオブジェクトをアクセシブルにする方法を提供することにある。このように、WAI-ARIAとホスト言語は両方一緒に進化するが、異なる速度で進化する。

一部のホスト言語は、ユーザーインターフェイス以外の機能のセマンティックスを作成するために存在する。たとえば、SVGは、グラフィカルオブジェクトの生成物の背後にあるセマンティックスを表現するものであって、オブジェクトが表現できるユーザーインターフェイスコンポーネントを表現するものではない。ホスト言語は、設計上、WAI-ARIAの機能に対応するネイティヴセマンティックスを提供しないかもしれない。この場合、WAI-ARIAは、ユーザーインターフェイスコンポーネントにセマンティック情報を追加するために、長期的なアプローチを採用できる。

1.5 オーサリングプラクティス

1.5.1 オーサリングツール

WAI-ARIAロールステートプロパティの定義における要件の多くは、コードを検証するために使用される他の品質管理プロセスと同様、開発プロセスの間に自動的にチェックできる。カスタムウィジェットを作成している著者を支援するために、オーサリングツールは、ウィジェットのロール、ステート、およびプロパティを、WAI-ARIAでサポートされるものだけでなく、関連および相互参照されるロール、ステート、およびプロパティでサポートされるものと比較できる。オーサリングツールは、ウィジェットのデザインパターンのエラーを著者に通知でき、また単独のコンテキストから決定できない情報を開発者に促すことができる。たとえば、スクリプトライブラリーは、ツリービューにおけるツリー項目のラベルを決定できるが、ツリー全体にラベルを付けることを著者に促す必要があるかもしれない。著者に論理アクセシビリティ構造の視覚化を促すために、オーサリング環境は、WAI-ARIAマークアップに基づいてウェブリソースのアウトラインビューを提供するかもしれない。

HTMLSVGの両方において、tabindexは、ブラウザーがWAI-ARIAの実装に対してキーボードのフォーカスナビゲーションをサポートする重要な手段である。オーサリングツールおよびデバッグツールは、tabindex値が適切に設定されていることを確認するためにチェックできる。たとえば、エラー条件は、ツリー内の1つ以上のツリー項目が、0以上のtabindex値である場合、tabindexがどのツリー項目にも設定されない場合、またはロールツリーを伴う要素が0以上のtabindex値を持つときにaria-activedescendantが定義されない場合を含むことができる。

1.5.2 プラクティスおよびツールのテスト

インタラクティブコンテンツのアクセシビリティは、静的なチェックだけで確認できない。インタラクティブコンテンツの開発者は、ウィジェットやアプリケーションにデバイスに依存しないアクセスのためにテストすべきであり、ユーザーと情報交換中にすべてのコンテンツと変更へのアクセシビリティAPIへのアクセスを確認すべきである。

1.6 支援技術

アクセシビリティセマンティックスへのプログラムアクセスが支援技術に不可欠である。ほとんどの支援技術は、認識されたアクセシビリティAPIを通じて、他のアプリケーションと同様に、ユーザーエージェントと情報交換する。ユーザーインターフェイスで知覚可能なオブジェクトは、アクセシビリティAPIインターフェイスで定義されたアクセシブルオブジェクトとして支援技術に公開される。これを適切に行うために、アクセシビリティ情報―ロール、ステート、プロパティならびに文脈情報―は、アクセシビリティAPIを通じて支援技術に正確に伝える必要がある。状態変化が発生した場合、ユーザーエージェントはアクセシビリティAPIに適切なイベント通知を提供する。HTMLのような多くのホスト言語で、コンテキスト情報は、文脈ツリー階層を提供するので、DOM自体から決定できる。

一部の支援技術はこれらアクセシビリティAPIと対話する一方で、他は、DOMから直接コンテンツにアクセスするかもしれない。これらの技術は、異なるユーザー集合を助けるために、コンテンツを再構築、簡素化、スタイル付け、またはリフローできる。この適応タイプに対する一般的なユースケースは、高齢化、認知障害のある人、またはそのツールの使用を妨害する環境にいる人かもしれない。たとえば、局所的なナビゲーションランドマークの有効性は、そのセマンティックスに基づいて、どの時点でもコンテンツの一部のみを表示するモバイルデバイスへの適応を可能にする。これは、ユーザーが一度に処理するために必要な情報量を減らすことができる。他の状況において、キーボードまたはタッチスクリーンデバイスを使ってナビゲートしやすいものをもつカスタムユーザーインターフェイスコントロールを置き換えることが適切かもしれない。

2. 重要な用語

この章は非規範的である。

一部の用語は適当な位置に定義されるが、次の定義は、この文書全体で使用される。

アクセシビリティAPI

オペレーティングシステムおよびその他のプラットフォームは、支援技術オブジェクトおよびイベントに関する情報を公開する一連のインターフェイスを提供する。支援技術は、情報を取得し、それらのウィジェットと対話するためにこれらのインターフェイスを使用する。アクセシビリティAPIの例は、Microsoft Active Accessibility [MSAA]、Microsoft User Interface Automation [UI-AUTOMATION]、MSAA with UIA Express [UIA-EXPRESS]、Mac OS X Accessibility Protocol [AXAPI]、Linux/Unix Accessibility Toolkit [ATK]およびAssistive Technology Service Provider Interface [AT-SPI]、IAccessible2 [IAccessible2]である。

アクセシブルなオブジェクト

アクセシビリティAPIアクセシビリティツリーにおけるノード。アクセシビリティオブジェクトは、支援技術による用途に対する、さまざまなステートプロパティおよびイベントを公開する。一般にマークアップ言語(HTMLSVGなど)のコンテキストにおいて、特にWAI-ARIAにおいて、マークアップ要素およびその属性は、アクセシブルなオブジェクトとして表される。

支援技術

ハードウェアおよび/またはソフトウェアは:

  • ウェブコンテンツを取得してレンダリングするためのユーザーエージェントによって提供されるサービスに依存する
  • APIの使用を通してユーザーエージェントまたはウェブコンテンツ自体と連動し、
  • 障害者によってウェブコンテンツとのユーザーの対話を容易にするためにユーザーエージェントによって提供されるものを超えたサービスを提供する

この定義は、他の文書で使用したものと異なるかもしれない。

この文書のコンテキストにおいて重要である支援技術の例としては次のものを含む:

  • スクリーン拡大鏡。これは、レンダリングされたテキストおよび画像を拡大して、視覚的な読みやすさを改善するために使用される。
  • スクリーンリーダー。これは、合成音声または点字ディスプレイを通して情報を伝達するために最も頻繁に使用される。
  • 音声変換ソフトウェア。これは、合成音声にテキストを変換するために使用される。
  • 音声認識ソフトウェア。これは音声制御とディクテーションを可能にするために使用される。
  • (ヘッドポインター、オンスクリーンキーボード、単一のスイッチ、息操作デバイスを含む)代替入力技術。これは、キーボードをシミュレートするために使用される。
  • 代替ポインティングデバイス。これは、マウスポインターおよびクリックをシミュレートするために使用される。
非推奨

非推奨のロールステートまたはプロパティは、新しい構築物または変更状況によって時代遅れとなっており、かつWAI-ARIA仕様の将来のバージョンで削除されるかもしれないものである。ユーザーエージェントは、下位互換性のために非推奨として識別される項目のサポートを継続することを勧める。詳細については、適合性セクションの非推奨要件を参照のこと。

定義する

属性の説明で使用される、値の整数数値、または文字列であることを示すもの。

関連用語:特定する示す

デスクトップフォーカスイベント

入力フォーカスの変更を通知するアクセシビリティAPIを通してホストオペレーティングシステムから/へのイベント。

イベント

コンピューターシステムにおける他のオブジェクトにオブジェクトステートで個別の変化を通信するために使用されるプログラムのメッセージ。ウェブページへのユーザー入力は、相互作用を記述する抽象イベントを通して一般に媒介され、ドキュメントオブジェクトのステートの変化の通知を提供できる。一部のプログラミング言語において、イベントは、通知としてより一般的には知られる。

公開する

Core Accessibility API Mappingsで定義されるプラットフォーム固有のアクセシビリティAPIに変換される。

グラフィカルな文書

ユーザーナビゲート可能な部分をもつグラフィック表現を含む文書。グラフ、地図、図表、設計図、およびダッシュボードは、グラフィカルな文書の例である。グラフィカルな文書は、記号、画像、テキスト、および基本図形(円、点、線、軌道、矩形などの図形)の任意の組み合わせを使用して構成される。

非表示

要素がアクセシビリティツリーから除外されており、そのためアクセシビリティAPIに公開されていないことを示す。

関連:アクセシビリティツリーで除外する要素すべてのユーザーから隠すaria-hidden

すべてのユーザーから隠す

要素すべてのユーザーに可視、知覚可能またはインタラクティブでないことを示す。要素非表示にできるが、aria-hiddenを使用してすべてのユーザーから非表示にはできないことに注意する。

関連:アクセシビリティツリーで除外する要素非表示aria-hidden

特定する

属性の説明で使用され、値のID参照(単一の要素を特定する)またはID参照リスト(1つ以上の要素を特定する)であることを示す。

関連用語:定義する示す

示す

属性の説明で使用され、値のが名前付きトークンである、または、真偽型のtrue/falsetrue/false/undefinedtristate (true/false/mixed)、単一の名前付きトークントークンリストなどのトークンに似ていることを示す。

関連用語:定義する特定する

キーボードアクセシブル

キーボードまたは、息操作チューブのようなキーボード入力を模倣する支援技術を使用するユーザーにアクセシブルなもの。この文書における参照は、WCAG 2.1ガイドライン 2.1:キーボード操作可能: すべての機能をキーボードから利用できるようにするに関連する[WCAG21]。

ランドマーク

ユーザーがすばやくアクセスしたいかもしれないページ上の領域の種類。そのような領域におけるコンテンツは、主要なコンテンツのナビゲート、検索および熟読のような、ページ上の他の領域のそれと異なり、かつ特定のユーザーの目的と関連する。

ライブリージョン

ライブリージョンは、典型的に、外部イベントの結果として更新される、ウェブページの知覚可能な領域である。これらの領域は、ユーザーの操作の結果として常に更新されるわけではなく、フォーカスを持たないときでさえも、これらの更新を受け取ることができる。ライブリージョンの例は、チャットログ、株価表示機、またはゲームの統計を反映するために定期的に更新するスポーツのスコアリングセクションを含む。これらの非同期の領域はユーザーのフォーカス領域の外側で更新することが期待されるので、スクリーンリーダーなどの支援技術は、どちらかその存在に気づかないか、ユーザーに対して領域を処理できないかのいずれかである。WAI-ARIAは、著者がこれらライブリージョンを識別することおよび処理することを可能にするプロパティのコレクションを提供している:aria-live、aria-relevant、aria-atomicおよびaria-busy。

管理されたステート

フォーカスや選択のような、ユーザーエージェントによって制御されるアクセシビリティAPIステート。これは、一般に著者によって制御される"非管理ステート"と対比される。それにもかかわらず、著者は、aria-posinsetおよびaria-setsizeのような、いくつかの管理されたステートを上書きできる。多くの管理されたステートは、:focusなどの対応するCSS擬似クラス、および::selectionなどの対応するCSS疑似要素を持つ。

ネメス点字

数式のためのネメス点字コードは、数学および科学表記を符号化するための点字コードである。WikipediaのNemeth Brailleを参照のこと。

オブジェクト

ユーザーインターフェイスのコンテキストで、1つ以上の要素によってマークアップ言語で表現され、ユーザーエージェントによってレンダリングされる、知覚的ユーザーエクスペリエンスの項目。

プログラミングのコンテキストで、1つ以上のクラスおよび同様のオブジェクトの一般的な特性を定義するインターフェイスのインスタンス。アクセシビリティAPIにおけるオブジェクトは、1つ以上のDOMオブジェクトを表すことができる。アクセシビリティAPIは、DOMインターフェイスと区別されるインターフェイスを定義している。
オントロジー

クラスの特徴の説明およびどのようにクラスが互いに関連するか。

操作可能

ユーザーが制御できる方法でユーザーが使用可能なもの。この文書における参照は、WCAG 2.1原則2:コンテンツは操作可能でなければならないに関連する[WCAG21]。キーボードアクセシブルを参照のこと。

知覚可能

ユーザーが感じることができる方法でユーザーに提示可能なもの。この文書における参照はWCAG 2.1原則1:コンテンツは知覚可能でなければならないに関連する。[WCAG21]

プロパティ

指定されたオブジェクトの性質に不可欠である、またはオブジェクトに関連付けられたデータ値を表す属性。プロパティの変化は、オブジェクトの意味または見栄えに著しい影響を与えることができる。特定のプロパティ(たとえば、aria-multiline)は、ステートを変更する可能性がより低いが、変更差分の周期は原則でないことに注意する。aria-activedescendantaria-valuenow、およびaria-valuetextのような少数のプロパティは、頻繁に変更することが期待される。ステート対プロパティの明確化を参照のこと。

関係

2つの別なものの間の関係。関係は、オブジェクトがもう1つのオブジェクトを分類したり制御したりすることを示すような、さまざまな種類にできる。

ロール

種類の主な指標。このセマンティックな関連付けはツールが存在してもよく、その種類の他のオブジェクトに関するユーザーの期待と一致する方法でオブジェクトとの相互作用をサポートしてもよい。

セマンティックス

コンピューターが要素および属性などのオブジェクトの表現を処理し、かつさまざまな人間がオブジェクトの一貫した理解を相互に達成するような方法でオブジェクトを確実に表現できるような方法で定義される、人間によって理解されるようなものの意味。

ステート

ステートは、ユーザーの挙動または自動化されたプロセスに応じて変化させることができる、オブジェクトの特性を表現する動的なプロパティである。ステートは、オブジェクトの本質的な性質に影響を与えないが、オブジェクトまたはユーザーインタラクションの可能性に関連したデータを表す。プロパティに対するステートの明確化を参照のこと。

ターゲット要素

WAI-ARIA関係で指定される要素。たとえば、<div aria-controls=”elem1”>。ここで“elem1”は対象要素に対するIDである。

Unicode点字図形

Unicodeにおいて、点字はブライユ点字図形(U+2800..U+28FF)と呼ばれるブロックで表される。このブロックには、8ドット点字セルの256の可能なパターンがすべて含まれている。これには、U+2800..U+283Fで表される完全な6ドットのセル範囲が含まれる。すべての点字システムで、点字パターンdots-0(U+2800)は、スペースまたはコンテンツの欠如を表すために使用される。これは空白の点字パターンとも呼ばれる。WikipediaのBraille Patternsを参照のこと。

ウィジェット

ユーザーが対話できる個別のユーザーインターフェイスオブジェクト。ウィジェットは、1つの値または操作(たとえば、ボックスやメニュー項目をチェックする)を持つ単純なオブジェクトから、多数の管理されたサブオブジェクト(たとえば、ツリーやグリッド)を含む複雑なオブジェクト​へと多岐にわたる。

3. 適合性

アクセシブルリッチインターネットアプリケーションの主要なコンテンツは規範的であり、適合要求に影響を与える要件を定義する。入門資料、付録、"非規範的"と記されている章および節、図、例、および注釈は参考情報である(非規範的)。非規範的な資料は、ガイドラインの解釈に役立つ助言情報を提供するが、適合表明に影響を及ぼす要件は作成しない。

規範的な章は、実装がこの仕様に適合するために、著者およびユーザーエージェントが従わなければならない要件を提供する。この文書の規範部分におけるキーワードMUSTMUST NOTREQUIREDSHALLSHALL NOTSHOULDRECOMMENDEDMAYOPTIONALは、Keywords for use in RFCs to indicate requirement levels [RFC2119]で示されるとおりに解釈される。RFC 2119のキーワードは、(原文で)大文字で整形されかつclass="rfc2119"をもつ要素で包まれる。上に示したキーワードが使用されるが、この形式を共有しない場合キーワードは、RFC 2119の意味で形式的な情報を伝達せず、単なる説明、すなわち、参考情報である。可能な限り、そのような用途は、この使用において回避される。

非規範的な(参考情報の)章は、この仕様を理解するのに有益な情報を提供する。そのような章は、推奨されるプラクティスの例を含むかもしれないが、この仕様に適合するためにそのような推奨に従うことを要求しない。

3.1 ホスト言語非干渉

ユーザーエージェントによるWAI-ARIAの処理は、ホスト言語の組み込み機能の正常な動作を妨害してはならない

CSSセレクターがWAI-ARIA属性を含む場合(たとえば、input[aria-invalid="true"])、ユーザーエージェントは、属性がいつでもDOMで追加、変更、除去されるセレクターに一致する(または、もはや一致しない)任意の要素の視覚的な表示を更新しなければならない。ユーザーエージェントは、ホスト言語機能のマッピングをアクセシビリティAPIに変更してもよいが、ユーザーエージェントは、ホスト言語機能にWAI-ARIAマークアップを再マッピングするために、DOMを変更してはならない

3.2 DOMにおけるすべてのWAI-ARIA

W3C DOM仕様に適合しないドキュメントオブジェクトモデルを実装する適合ユーザーエージェントは、どのように要素がアクセシビリティAPIに公開されるかに影響するにもかかわらず、著者によって指定されるようなDOMにおけるWAI-ARIAステートおよびプロパティだけでなく、ロール属性と属性のWAI-ARIAロール値に対するコンテンツ属性も含まなければならない。そうすることで、各ロール属性ならびに、その値を含むすべてのWAI-ARIAステートおよびプロパティは、変更されない形式で文書内に存在することを保証し、結果として支援技術などの他のツールがそれらにアクセスできる。適合W3C DOMはこの基準を満たす。

3.3 ウェブアプリケーションに伝えられる支援技術の通知

音声認識システムおよび運動障害のあるユーザーのための代替入力デバイスのような支援技術は、デバイスに依存しない方法でウェブアプリケーションを制御する能力を必要とする。WAI-ARIAステートおよびプロパティは、リッチインターネットアプリケーションコンポーネントの現在の状態を反映する。ウェブアプリケーションは、これら代替入力ソリューションをユーザーが効果的に直接制御できない標準入力デバイスに依存せずにアプリケーションを制御することを可能にするため、必要な変更をウェブアプリケーションに通知する支援技術のための能力が不可欠である。

ユーザーエージェントは、変更がシステムアクセシビリティAPIにおけるステートまたはプロパティに発生する際に、ウェブアプリケーションに通知する方法を提供しなければならない。同様に、ユーザーエージェントまたは支援技術からの変更要求を通知する場合、ウェブアプリケーションの著者は、それに応じて、ウェブアプリケーションを更新すべきである

3.4 適合性チェッカー

任意のアプリケーションまたはスクリプトの文書検証の適合性や妥当性は、この仕様で規範的な著者の要件のすべてに対して試験を含むべきである。与えられた要件のための試験の場合、適合性チェッカーは、著者が"MUST"要件が満たされない場合はエラーを発行しなければならず、かつ著者が"SHOULD"要件が満たされない場合に警告を発行しなければならない

3.5 非推奨の要件

技術の進化により、以前に定義された機能よりもよりよい動作をする、ユースケースを満たすための新しい方法が時には利用可能になる。しかし、古い機能の既存の実装のため、その機能は、以前の適合コンテンツをレンダリングすることなく、適合モデルから削除することはできない。この場合、古い機能は"deprecated"(非推奨)としてマークされる。これは、その機能が適合モデルで許可され、ユーザーエージェントによってサポートされることが期待されるが、著者が新しいコンテンツにその機能を使用しないことが勧められることを示す。仕様の将来のバージョンにおいて、機能がもはや広く使用されない場合、その機能は削除され、もはやユーザーエージェントによってサポートされることが期待できないだろう。

4. WAI-ARIAを使用する

支援技術が、文書の一部の後ろにあるセマンティックスを決定できない場合、またはユーザーが効果的に使用可能な方法で文書のすべての部分に移動できない場合、複雑なウェブアプリケーションはアクセシブルでなくなる(WAI-ARIA Authoring Practicesを参照)。WAI-ARIAは、セマンティックスをロール(ユーザーインターフェイス要素を定義する種類)と、ロールでサポートされるステートおよびプロパティに分割する。

著者は、要素がすでにステートおよびプロパティに適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックスを持たない限り、ライフサイクルの間に、WAI-ARIAロールおよび適切なステートおよびプロパティ(aria-*属性)に文書内の要素を関連付ける必要がある。ロール属性は、ホスト言語要素の暗黙的なロールよりも優先されると同時に、このような場合において同等のホスト言語のステートおよびプロパティは、競合を避けるために優先される。

4.1 WAI-ARIAロール

WAI-ARIAロールは、Role Attributeで定義されるrole属性と類似の、role属性を使用する要素上で設定される[ROLE-ATTRIBUTE]。

<li role="menuitem">Open file…</li>

モデルにおける各ロールの定義は、次の情報を提供する:

付随するロールは、支援技術に各要素を扱うための方法に関する情報を与える。WAI-ARIAロールがホスト言語のセマンティックスを上書きするとき、アクセシビリティツリーのみ変更が存在し、DOMに変更はない。

ユーザーエージェントは、任意の非抽象WAI-ARIAロールの名前と一致するrole属性でトークンシーケンスの最初のトークンを使用しなければならない。詳細については、ホスト言語でのrole属性の実装に関するセクションを参照のこと。

4.2 WAI-ARIAステートおよびプロパティ

WAI-ARIAは、さまざまなOSプラットフォーム上のプラットフォームのアクセシビリティAPIをサポートするために使用されるステートおよびプロパティ一式を提供する。支援技術は、公開されたユーザーエージェントDOMを通して、またはプラットフォームのアクセシビリティAPIへのマッピングを通して、この情報にアクセスできる。ロールと組み合わせる場合、ユーザーエージェントは、いつでもユーザーに伝えるためのユーザーインターフェイス情報を支援技術に提供できる。ステートまたはプロパティの変化は、支援技術に通知をもたらす。これは、変更が発生したことをユーザーに通知するかもしれない。

次の例において、リスト項目(html:li)がチェック可能なメニュー項目を作成するために使用されており、JavaScriptのイベントaria-checkedの値を切り替えるためにマウスおよびキーボードのイベントをキャプチャする。ロールは、この単純なウィジェットの動作をユーザーエージェントに知らせるために使用される。ユーザーアクションとともに変化する属性aria-checkedなど)は、ステートおよびプロパティの節で定義される。

<li role="menuitemcheckbox" aria-checked="true">Sort by Last Modified</li>

管理されたステートと呼ばれる一部のアクセシビリティステートは、ユーザーエージェントによって制御される。管理されたステートの例は、キーボードフォーカスおよび選択を含む。管理されたステートは多くの場合、スタイルの変更を定義するために対応するCSS擬似クラス(:focus::selectionなど)を持つ。対照的に、この仕様におけるステートは一般に著者によって制御され、管理されないステートと呼ばれる。aria-posinsetaria-setsizeのような一部のステートは、ユーザーエージェントによって管理されるが、DOMが不完全でかつユーザーエージェントの計算に誤りをもたらす場合、著者はそれらのステートを上書きできる。ユーザーエージェントは、管理されたステートと管理されないステートの両方をプラットフォームアクセシビリティAPIにマッピングする。

ほとんどのモダンなユーザーエージェントは、CSS属性セレクター([CSS3-SELECTORS])をサポートし、同等の機能を実現するのに必要なスクリプトの量を減らす、WAI-ARIA属性情報に基づくUIの変更を著者に作成できるようにする。次の例において、CSSセレクターは、aria-checked属性値に基づき、テキストが太字でありかつチェックマークの画像が表示されるかどうかを決定するために使用される。

[aria-checked="true"] { font-weight: bold; }
[aria-checked="true"]::before { background-image: url(checked.gif); }

CSSがチェックマークの視覚的表現を切り替えるために使用されない場合、著者はmenuitemcheckboxがチェックされているかどうかを示す画像を管理するために追加のマークアップおよびスクリプトを含めるかもしれない。

<li role="menuitemcheckbox" aria-checked="true">
  <img src="checked.gif" alt="">
  <!-- note: additional scripts required to toggle image source -->
  Sort by Last Modified
</li>

4.3 フォーカスの管理およびキーボードナビゲーションのサポート

標準のHTMLインタラクティブ要素および単純なWAI-ARIAウィジェットを使用するとき、アプリケーション開発者はタブの順序を操作したり、キーボードショートカットを文書内の要素に関連付けたりできる。

WAI-ARIAは、"コンポジット"ウィジェットとしても知られる、多数の"管理コンテナー"ウィジェットを含む。適切な場合、コンテナーはアクティブであった最後の子孫を追跡する責任がある(デフォルトは通常コンテナーにおける最初の項目である)。フォーカスがコンテナーを残してかつ、後で再びフォーカスされる場合、コンテナーが使用可能で一貫性のある戦略を維持することが不可欠である。例外が存在できる一方で、以前にフォーカスされたコンテナーが再びフォーカスされる場合、アクティブな子孫は、コンテナーが最後にフォーカスされたときのアクティブな子孫と同じ要素にすることが推奨される。例外は、コンテナーウィジェットのコンテンツが変更されている場合、およびフォーカスがメニューバーに残る際に、ユーザーが常に最初の項目に戻ることを期待する場合にメニューバーのようなウィジェットを含む。たとえば、ユーザーがツリーグループから外へタブを使った際にツリーグループの2つ目の項目がアクティブであった場合、ツリーグループに再びフォーカスを持つ際にその2つ目の項目がアクティブな子孫となる。ユーザーは、コンテナー内のいずれかの子孫をクリックすることによってそのコンテナーをアクティブにすることもできる。コンテナーまたはコンテナーのアクティブな子孫がフォーカスを持つ場合、ユーザーは、現在のアクティブな子孫を変更するために、矢印キーのような追加キーを押すことでコンテナーをナビゲートできる。メインナビゲーションキー(一般にTabキー)をさらに押すと、コンテナーから抜け出して次のウィジェットへ移動する。

リッチインターネットアプリケーションで使用可能なキーボードナビゲーションは、静的文書における、リンクやフォームコントロールなどのインタラクティブな要素間のタブ移動パラダイムとは異なる。リッチインターネットアプリケーションにおいて、ユーザーはメニューやスプレッドシートなどの非常に複雑なウィジェットにタブで移動し、ウィジェット内を移動するために矢印キーを使用する。WAI-ARIAがキーボードナビゲーションを導入する変更により、この拡張されたアクセシビリティが可能になる。WAI-ARIAでは、どの要素でもキーボードフォーカスが可能である。tabindexなどのホスト言語のメカニズムに加えて、aria-activedescendantはキーボード操作のための別のメカニズムを提供する。WAI-ARIAウィジェット開発の他のほとんどの側面は、キーボードナビゲーションが正しく機能しているかどうかにかかっている。

次に説明するaria-activedescendantを実装する場合、ユーザーエージェントは、コンテナー要素またはコンテナー要素を制御する入力要素にDOMフォーカスを保持する。しかし、ユーザーエージェントは、あたかもaria-activedescendantによって参照される要素にフォーカスがあるかのように、デスクトップフォーカスイベントとステートを伝える。ユーザーエージェントは、アクティブな子孫がコンテナーの子孫であることの検証を期待されない。DOMフォーカスを持つコンテナー要素でキーボードイベントが処理されることを保証するのはユーザーエージェントの責任である。アクティブな子孫に向けられた任意のキーボードイベントは、処理のためのフォーカスをもつDOMコンテナー要素にバブリングする。

4.3.1 著者向けの情報

著者がフォーカスをもつ要素を削除する場合、著者はフォーカスを論理的な要素に移動させるべきである。同様に、著者は、ユーザーがスクロール動作を実行しない限り、要素を画面の外にフォーカスさせてスクロールすべきではない

著者は、すべてのインタラクティブな要素がフォーカス可能であること、および合成ウィジェットのすべての部分がフォーカス可能であること、またはそれらの機能を達成するための文書化された代替方法を持つことを保証すべきである

著者は次のコンテナーロール上のフォーカスを処理しなければならない

WAI-ARIAをサポートするユーザーエージェントは、tabindexfocusblurなどのホスト言語メカニズムの用法を拡張して、すべての要素でそれらを使用できるようにする。ホスト言語がサポートするところでは、著者はtabindex="0"を設定することによってデフォルトのタブ順序にdivspanimgのような任意の要素を追加してもよい。さらに、負の整数に相当するtabindexをもつ任意の項目は、スクリプトまたはマウスクリックによってフォーカス可能であるが、デフォルトのタブ順序の一部ではない。これは[HTML]と[SVG2]の両方でサポートされている。

ウィジェット要素のロールがaria-activedescendantをサポートする場合、widget要素の子孫がユーザーインターフェイスでキーボードフォーカスを持つものとして扱われる支援技術に通知するために、著者はaria-activedescendantを使用してもよい。これは、listboxなどのウィジェット内でキーボードナビゲーションを提供するためのより便利な方法であることが多く、ウィジェットはページのTabシーケンスで1つのストップのみを占有し、他のキー(通常は矢印キー)はウィジェット内の要素をフォーカスするために使用する。

通常、著者はTabシーケンスにウィジェットを配置するためにホスト言語のセマンティックスを使用し(たとえばHTMLtabindex="0")、現在アクティブな子孫のIDを指すためにaria-activedescendantを使用する。ユーザーエージェントではなく著者が、キーボードフォーカスを持つことを示すために現在アクティブな子孫をスタイル付けに対する責任がある。実際のフォーカスはコンテナー上にあるため、著者は現在アクティブな子孫をスタイル付けするために:focusを使用することはできない。

フォーカスの管理の詳細については、WAI-ARIA Authoring PracticesDeveloping a Keyboard Interfaceの節を参照のこと。

4.3.2 ユーザーエージェント向けの情報

ユーザーエージェントはaria-activedescendantを実装するために次を実行しなければならない

  1. aria-activedescendantをサポートするウィジェットがタブ順序に含めることができるように、キーボードナビゲーション用のホスト言語メソッドを実装する。
  2. DOMフォーカスとは別にデスクトップフォーカスまたはアクセシビリティAPIフォーカスを公開するプラットフォームの場合、DOMフォーカスを持ち、かつ妥当なID参照を指すaria-activedescendantも持つとき、いずれの要素についてもアクセシビリティAPIのフォーカス状態を公開しない。
  3. 現在DOMフォーカスを持つ要素でaria-activedescendant属性が変更される場合、以前にフォーカスされたオブジェクトからフォーカス状態を削除し、aria-activedescendantによって参照される新しいアクティブ子孫でアクセシビリティAPIデスクトップフォーカスイベントを発火する。aria-activedescendantが除去される、または現在の文書内の要素を指していない場合、属性が変更されたオブジェクトに対してデスクトップフォーカスイベントを発火する。
  4. 次のアクセシビリティAPIのステートを、aria-activedescendant属性とDOMフォーカスの両方を持つ要素から参照できるID属性をもつ要素に適用する。aria-activedescendantが要素を参照できる方法は2つある。1つの方法は、それがaria-activedescendantをもつ要素のアクセシビリティの子孫である場合であり、もう1つの方法は、aria-activedescendant属性をもつcomboboxtextbox、またはsearchboxのロールをもつ要素によって制御される要素のアクセシビリティの子孫である場合である。
    1. 要素がWAI-ARIAロールも持つ場合、フォーカス可能。要素は、aria-activedescendant属性によって参照される可能性があるため、フォーカス可能にする必要がある。ロール属性を持たないネイティヴ要素はチェックする必要はない。それらのネイティヴセマンティックスがフォーカス可能な状態を決定する。
    2. 要素がaria-activedescendant属性のターゲットであり、aria-activedescendant属性をもつ要素がDOMフォーカスを持つ場合は常にフォーカスされる。

フォーカスの変更を要求するために支援技術がそのプラットフォームのアクセシビリティAPIを使用する場合、ユーザーエージェントは次のことを行わなければならない

  1. 以前にフォーカスされたオブジェクトからプラットフォームのフォーカスされたステートを削除する。
  2. DOMフォーカスを設定する:
    1. 要素DOMフォーカスを取得できる場合、ユーザーエージェントDOMフォーカスをその要素に設定しなければならない
    2. そうでなければ、その要素がIDを持ち、かつそのIDがフォーカス可能な要素のaria-activedescendant属性によって参照される場合、ユーザーエージェントはaria-activedescendant属性を持つ要素にDOMフォーカスを設定しなければならない

      IDをもつ要素は、aria-activedescendant属性を持つコンテナー要素、またはaria-activedescendant属性を持つ要素によって制御されるコンテナー要素(たとえば、comboboxを参照)のアクセシビリティ子孫である場合に参照できる。そうでなければ、aria-activedescendant属性参照は著者のエラーを示す。

      DOMフォーカスを包含する要素に設定できないことは、著者エラーを示す。

    3. そうでなければ、ユーザーエージェントはDOMフォーカスを子要素自体に設定しようと試みてもよい
  3. フォーカスされているその要素がIDを持ち、かつaria-activedescendant属性とDOMフォーカスの両方を持つコンテナー要素、またはaria-activedescendant属性とDOMフォーカスの両方を持つ要素によって制御されるコンテナー要素のいずれかのアクセシビリティの子孫である場合、ユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIフォーカス状態を設定し、aria-activedescendantの値によって識別される要素に対してアクセシビリティAPIフォーカスイベントを発生させなければならない

5. ロールモデル

この節では、WAI-ARIAロールを定義し、その特性とプロパティについて説明する。

ロール、ロールの特性、ロールがサポートするステートおよびプロパティ、ならびにどのようにそれらをマークアップで使用できるかの仕様は、規範的なものとみなすものとする。

DOMにおけるコンテンツを反映させるために、ユーザーエージェントは、実装されるアクセシビリティAPIで適切な値にロール属性を対応づけるべきであり、ロール属性を変更する場合にユーザーエージェントは、対応づけを更新すべきである

5.1 概念間の関係

ロールモデルは、WAI-ARIAロールを相互に関連付ける、およびHTMLなどの他の仕様の概念に関連付けるために、次の関係を使用する。

5.1.1 スーパークラスロール

現在のサブクラス化されたロールがロールモデルで拡張するロール。この拡張は、スーパークラスロールのすべてのステートおよびプロパティにサブクラスロールに伝播させる。よく知られている安定した仕様以外、継承はこの仕様の中で定義された項目に制限できるため、外部項目が変更される、および継承されたクラスに影響を与えることはできない。

5.1.2 サブクラスロール

このロールがスーパークラスであるためにロールの有益なリスト。これは、仕様の読みやすくするために提供されるが、新しい情報を追加しない。

他の仕様からの類似するまたは関連するアイデアについての有益なデータ。関連する概念は、必ずしも同一ではない。関連する概念は、互いにプロパティを継承しない。したがって、1つの概念の定義が変化する場合、プロパティ、挙動、およびその概念の関連する概念の定義は影響を受けない。

たとえば、プログレスバーは、ステータスインジケーターのようなものである。したがって、progressbarウィジェットは、statusを含む関連する概念を持つ。しかし、statusの定義が変更される場合、progressbarの定義は影響を受けない。

5.1.4 ベース概念

ロールのプロトタイプと見なされるオブジェクトに関する有益なデータ。ベース概念はタイプに似ているが、制限およびプロパティの継承はない。ベース概念は、外部の概念の継承に代わるものとして設計されている。ベース概念は、ロール定義とほぼ同一であることを除いて、関連する概念に似たものである。

たとえば、この文書で定義されるcheckboxは、HTMLで定義される<input type="checkbox">に似た機能および予想される挙動を持つ。したがって、checkboxbaseConceptとして[HTML] checkboxを持つ。しかし、元の[HTMLチェックボックスbaseConcept定義が変更された場合、各タイプの実際の継承はないため、この文書におけるcheckboxの定義は影響を受けない。

5.2 ロールの特性

ロールは、ロールの特性によって定義および説明される。特性は、ロールがどのようなものかのような、ロールの構造上の機能、ロールの背後にある概念、およびロールが含むことができるまたは必要があるインスタンスを定義する。ウィジェットの場合、これはまた、ウィジェットがどのようにHTMLフォームへの対応づけに基づいたユーザーエージェントと対話するかを含む。ロールによってサポートされるWAI-ARIAからのステートおよびプロパティも示される。

ロールは次の特性を定義する。

5.2.1 抽象ロール

Boolean

抽象ロールは、他のすべてのWAI-ARIAロールが構築される基盤である。このロールはAPIバインディングで実装されていないため、コンテンツ著者は、抽象ロールを使用してはならない。ユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIの標準ロール機構に抽象ロールを対応づけてはならない。抽象ロールは、次を助けるために提供される:

  1. ロールモデルを体系づけし、既知の概念のコンテキストにおける意味をロールに提供する。
  2. 必要な機能を含むロールの付加を簡素化する。

5.2.2 必須のステートおよびプロパティ

ロールおよびサブクラスロールのために具体的に必須のステートおよびプロパティ。コンテンツ著者は、必須のステートおよびプロパティに対してを提供しなければならない。コンテンツ著者は、undefinedがそのステートまたはプロパティの明示的にサポートされた値でない限り、必須のステートおよびプロパティに対して値undefinedを使用してはならない

オブジェクトが複数の先祖から継承され、ある祖先がプロパティがサポートされることを示す一方で、別の祖先がそのプロパティが必須であることを示す場合、プロパティは継承オブジェクトで必須である。

適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックをもつホスト言語属性は、この要件を満たす。

5.2.3 サポートされるステートおよびプロパティ

ロールおよび子ロールに具体的に適用できるステートおよびプロパティ。コンテンツ著者は、サポートされるステートおよびプロパティに対してを提供してもよいが、デフォルト値で十分な場合では必要ない。ユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIにロールに対してすべてのサポートされるステートおよびプロパティを対応づけなければならない。ステートまたはプロパティが未定義でかつ、それがロールのデフォルト値を持っている場合、ユーザーエージェントはデフォルト値を公開すべきである

適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックをもつホスト言語属性は、この要件を満たす。

5.2.4 継承されるステートおよびプロパティ

スーパークラスロールからロールによって継承されるプロパティの有益なリスト。ステートおよびプロパティは、DOMツリーの祖先要素からではなく、ロールモデルのスーパークラスロールから継承される。プロパティの継承は自動的に行われるため、このプロパティは、ロールで明示的に定義されない。この情報は、この仕様を読みやすくするために提供されている。継承されるステートおよびプロパティと組み合わせるサポートされるステートおよびプロパティのセットは、ロールによってサポートされるステートおよびプロパティの完全なセットを形成する。

5.2.5 禁止のステートおよびプロパティ

ロールで禁止されているステートおよびプロパティのリスト。著者は、禁止のステートまたはプロパティを指定してはならない

適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックをもつホスト言語属性も、このセクションのステートまたはプロパティを禁止する。

5.2.6 許可されたアクセシビリティの子ロール

このロールをもつ要素のアクセシビリティの子("子"として簡略化)で許可されるロールのリスト。著者は、許可されたロールをもつ子要素のみを追加しなければならない。たとえば、ロールlistをもつ要素は、ロールlistitemをもつ子要素を所有できるが、ロールoptionをもつ要素を所有することはできない。

要素が要素のであるかどうかを決定するために、ユーザーエージェントは、ロールgenericまたはnoneをもつ間に割り込む要素を無視しなければならない

要素の祖先の子でない子孫は、許可されたアクセシビリティ子ロールによって制約されない。たとえば、imagelistの許可された子ではないが、listの許可された子listitemの子孫でもある場合は、妥当な子孫である。

'許可されたアクセシビリティの子ロール'を持つロールは、逆の関係を意味しない。このリスト内のロールをもつ要素は、常に指定されたロールの要素内にある必要はない。特定のロールの要素が含まれるコンテキストに関する要件については、必須のアクセシビリティの親ロールを参照のこと。

'許可されたアクセシビリティの子ロール'のサブクラスロールをもつ要素は、この要件を満たしていない。たとえば、listboxロールは、optionまたはgroupロールを使用して子要素を許可する。groupロールはrowのスーパークラスであるが、rowのロールをもつ子要素を追加しても、listboxoptionまたはgroupロールをもつ子を許可するという要件は満たされない。

適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックをもつ要素は、この要件を満たす。

許可されたアクセシビリティの子ロールをマークアップする妥当な方法の例を次に示す:

  1. 直接のDOMの子:
    <div role="listbox">
    	<div role="option">option text</div>
    </div>
  2. genericが介在するDOMの子:
    <div role="listbox">
    	<div>
    		<div role="option">option text</div>
    	</div>
    </div>
  3. 直接のaria-owns関係:
    <div role="listbox" aria-owns="id1"></div>
    <div role="option" id="id1">option text</div>
  4. aria-owns relationship with generics intervening:
    <div role="listbox" aria-owns="id1"></div>
    <div id="id1">
    	<div>
    		<div role="option">option text</div>
    	</div>
    </div>

5.2.7 必須のアクセシビリティの親ロール

必須のアクセシビリティの親("親"として簡略化)ロールは、このロールが許可されるコンテナーを定義する。ロールに必須のアクセシビリティの親がある場合、著者は、そのロールをもつ要素が、必須のアクセシビリティの親ロールを持つ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない。たとえば、ロールlistitemをもつ要素は、ロールlistをもつ要素の子である場合にのみ意味を成す。

要素に必須のロールを持つ親があるかどうかを判断するために、ユーザーエージェントは、genericまたはnoneのロールをもつすべての要素を無視しなければならない

適切な暗黙のWAI-ARIAセマンティックをもつ要素は、この要件を満たす。

5.2.8 アクセシブルな名前の計算

次のいずれかの値:
  1. 著者:aria-label属性、aria-labelledby属性、または、代替テキストを指定するための最低の優先順位を持つHTML title属性を伴う、HTMLにおけるaltまたはtitle属性のようなホスト言語ラベル付け機構のような明示的なマークアップ機能で著者によって提供される値に由来する名前。
  2. コンテンツ:要素ノードのテキスト値に由来する名前。これは一部のロールで"著者"に加えられるかもしれないが、より高い優先度"著者"機能が提供されない場合にのみ、これはコンテンツで使用される。優先順位はaccessible name and description computation algorithm [ACCNAME-1.2]によって定義される。
  3. 禁止:要素は著者由来の名前をサポートしない。著者は、要素に名前を付けるためにaria-labelまたはaria-labelledby属性を使用してはならない
5.2.8.1 名前計算

名前計算は、Accessible Name and Description仕様で定義される。

5.2.8.2 説明計算

説明計算は、Accessible Name and Description仕様で定義される。

5.2.8.3 アクセシブルな名前および説明計算

アクセシブルな名前および説明計算は、Accessible Name and Description仕様で定義される。

5.2.8.4 著者由来の名前をサポートするロール
5.2.8.5 コンテンツ由来の名前をサポートするロール
5.2.8.6 名前を付けることができないロール(名前は禁止されている)

5.2.9 プレゼンテーショナルな子

Boolean (true | false)

DOM子孫はプレゼンテーショナルである。ユーザーエージェントは、プラットフォームアクセシビリティAPIを通してこの要素の子孫を公開すべきでないユーザーエージェントが子孫ノードを非表示にしない場合、一部の情報は2回読み取られるかもしれない。

5.2.10 暗黙のロールに対する値

多くのステートおよびプロパティはデフォルト値を持つ。時折、与えられたロールで使用される際のデフォルト値は、通常のデフォルトと異なるべきである。非標準のデフォルト値を持つステートまたはプロパティを要求するロールは、「暗黙のロールに対する値」でこれを示す。これは、「ステートまたはプロパティ名新しいデフォルト値である」形で表現される。著者が明示的な値を提供しない場合、これを定義するロールは、ステートまたはプロパティの新しいデフォルト値を持つ。

5.3 ロールの分類

現在のユーザーシナリオをサポートするために、この仕様は、ユーザーインターフェイスのウィジェット(スライダー、ツリーコントロールなど)およびページ構造(セクション、ナビゲーションなど)を定義するロールを分類する。一部の支援技術は、ロールapplicationまたはdocumentとマークされる領域に対する相互作用の特別なモードを提供することに注意する。

ロール間の関係の視覚的な説明は、ARIA 1.2 Class Diagramで利用可能である。

ロールは次のように分類される:

  1. 抽象ロール
  2. ウィジェットロール
  3. 文書構造ロール
  4. ランドマークロール
  5. ライブリージョンロール
  6. ウィンドウロール

5.3.1 抽象ロール

次のロールは、一般的なロール概念を定義する目的でWAI-ARIAロールモデルをサポートするために使用される。

抽象ロールはオントロジーのために使用される。著者は、コンテンツにおいて抽象ロールを使用してはならない

5.3.2 ウィジェットロール

次のロールは、スタンドアロン・ユーザーインターフェイスウィジェットまたはより大きな複合ウィジェットの一部として機能する。

次のロールは、複合ユーザーインターフェイスウィジェットとして機能する。このロールは、ウィジェットを含む、その他を管理するコンテナーとして一般に機能する。

5.3.3 文書構造ロール

次のロールは、ページにおけるコンテンツを体系づける構造を記述する。文書構造は通常、インタラクティブではない。

5.3.4 ランドマークロール

次のロールは、ナビゲーションランドマークとして意図されるページの領域である。これらロールのすべては、landmark基本型から継承し、かつすべてがRole Attributeからインポートされる[ROLE-ATTRIBUTE]。ロールは、WAI-ARIAロールモデルの一部を明確にするためにここに含まれる。

5.3.5 ライブリージョンロール

次のロールライブリージョンであり、ライブリージョン属性によって変更できる。

5.3.6 ウィンドウロール

次のロールは、ブラウザーまたはアプリケーション内でウィンドウとして機能する。

5.4 ロールの定義

次は、WAI-ARIAロールのアルファベット順のリストである。

抽象ロールはオントロジーのために使用される。著者は、コンテンツにおいて抽象ロールを使用してはならない

alert
重要かつ通常は時間依存の情報をもつライブリージョンの種類。関連するalertdialogおよびstatusを参照のこと。
alertdialog
初期のフォーカスがダイアログ内の要素に行く場所で、警告メッセージを含むダイアログの種類。関連するalertおよびdialogを参照のこと。
application
widgetロールによってサポートされる標準的な相互作用パターンに従わない、キーボードまたはジェスチャーイベントなどの、ユーザー入力を要求する1つ以上のフォーカス可能な要素を含むstructure
article
文書、ページ、またはサイトの独立した部分を形成する文章から成るページのセクション。
banner
ページ固有のコンテンツではなく、ほとんどがサイト指向のコンテンツを含むlandmark
blockquote
別のソースから引用されたコンテンツのセクション。
button
クリックまたは押された際にユーザー誘発のアクションを可能にする入力。関連するlinkを参照のこと。
caption
figuregridgroupradiogrouptableまたはtreegridに名前を付ける、または説明する可視コンテンツ。
cell
テーブルコンテナーにおけるセル。関連するgridcellを参照のこと。
checkbox
truefalse、またはmixedの3つの可能性があるを持つチェック可能な入力。
code
コンテンツがコンピューターコードの断片を表すセクション。
columnheader
列のヘッダー情報を含むセル。
combobox
listboxgridなどの、ユーザーがinputの値を設定するのを助けるために動的にポップアップできる、別の要素を制御するinput
command
アクションを実行するが入力データを受信しないウィジェットのフォーム。
comment
他のコンテンツへの反応を表す内容が含まれているコメント。
complementary
兄弟または直系の子孫であるメインコンテンツを補完するように設計されたランドマーク。complementaryランドマークのコンテンツは、仮にそれが関連するメインコンテンツから分離されたとしても、意味のあるままであることが期待されるだろう。
composite
ナビゲート可能なアクセシビリティ子孫を含むことができるウィジェット
contentinfo
親ドキュメントに関する情報を含むlandmark
definition
用語または概念の定義。関連するtermを参照のこと。
deletion
削除には、削除済みとしてマークされているコンテンツ、または削除が提案されているコンテンツを表す。関連するinsertionを参照のこと。
dialog
ウェブアプリケーションの主要ウィンドウの子孫ウィンドウであるダイアログ。HTMLページに対して、主要アプリケーションウィンドウはウェブコンテンツ全体である。たとえばbody要素。
directory
[ARIA 1.2で非推奨]静的な目次など、グループのメンバーへの参照のリスト。
document
支援技術のユーザーが読み取りモードで閲覧することを望むかもしれないコンテンツを含む要素
emphasis
1つ以上の強調される文字。関連するstrongを参照のこと。
feed
articleのスクロール可能なlist。スクロールがarticleにリストの両端に追加または削除されるかもしれない。
figure
グラフィカルな文書、画像、メディアプレーヤー、コード断片、またはテキスト例を典型的に含むコンテンツの知覚可能なsectionfigureの一部は、ユーザー移動可能であってもよい
form
全体として、フォームを作成するために組み合わせるアイテムおよびオブジェクトのコレクションを含むlandmark領域。関連するsearchを参照のこと。
generic
それ自体にはセマンティックな意味を持たない名前のないコンテナー要素
grid
方向矢印キーのような、グリッドで一部またはすべてのセルが2次元のナビゲーションのメソッドを使用することでフォーカス可能となる、1つ以上のセルをもつ1つ以上の行のコレクションを含む複合widget
gridcell
gridまたはtreegrid内のcell
group
支援技術によってページサマリーまたは目次に含まれることを意図されないユーザーインターフェイスオブジェクトのセット。
heading
ページのセクションに対する見出し。
image
画像を形成する要素のコレクションのコンテナー。類義語imgを参照のこと。
img
画像を形成する要素のコレクションのコンテナー。類義語imageを参照のこと。
input
ユーザー入力を許可するウィジェットの一般的な種類。
insertion
挿入には、追加済みとしてマークされているコンテンツ、または追加が提案されているコンテンツが含まれる。関連するdeletionを参照のこと。
landmark
特定の、著者が指定した目的に関連し、ユーザーが容易にセクションにナビゲートできてページの要約に記載させることを望むだろう、十分に重要なコンテンツを含む知覚可能なsection。そのようなページの概要は、ユーザーエージェントまたは支援技術によって動的に生成することがある。
link
活性化された場合、ユーザーエージェントにそのリソースにナビゲートさせる、内部または外部のリソースへのインタラクティブなリファレンス。関連するbuttonを参照のこと。
list
listitem要素を含むsection。関連するlistboxを参照のこと。
listbox
ユーザーが選択肢のリストから1つ以上の項目を選択できるようにするウィジェット。関連するcomboboxおよびlistを参照のこと。
listitem
リストまたはディレクトリにおける1つの項目。
log
新しい情報が意味のある順序で追加され、古い情報が消えることのあるライブリージョンの種類。関連するmarqueeを参照のこと。
main
文書の主要コンテンツを含むlandmark
mark
囲まれたコンテキストにおけるコンテンツの関連性のために、参照または表記の目的でマークされる、またはハイライトされるコンテンツ。
marquee
必須でない情報が頻繁に変更されるライブリージョンの種類。関連するlogを参照のこと。
math
数式を表すコンテンツ。
menu
ユーザーに選択肢のリストを提供するウィジェットの種類。
menubar
通常は表示されたままとなりかつ水平に表示されるmenuのプレゼンテーション。
menuitem
menuまたはmenubarに含まれる選択肢のセットにおけるオプション。
menuitemcheckbox
可能なtruefalse、またはmixedであるチェック可能な状態をもつmenuitem
menuitemradio
一方のみが一度にチェックできる、同じロールをもつ要素のセットにおけるチェック可能なmenuitem
meter
既知の範囲内のスカラー測定値または小数値を表す要素。関連するprogressbarを参照のこと。
navigation
文書または関連する文書をナビゲートするためのナビゲーション要素(通常はリンク)のコレクションを含むlandmark
none
暗黙のネイティヴロールセマンティックスがアクセシビリティAPIに対応づけされない要素。類義語presentationを参照のこと。
note
その内容が、補足する主要なコンテンツに対する追加情報または補足的なコンテキストを表すsection
option
listbox内の項目。
paragraph
コンテンツの段落。
presentation
暗黙のネイティヴロールセマンティックスがアクセシビリティAPIに対応づけされない要素。類義語noneを参照のこと。
progressbar
長い時間がかかるタスクの進捗状況を表示する要素
radio
一方のみが一度にチェックできる、同じロールをもつ要素のグループにおけるチェック可能な入力。
radiogroup
radioボタンのグループ。
range
値の範囲を表す要素。
region
ユーザーが容易にセクションにナビゲートできるようにしたく、かつページの要約に記載させたいと思うだろう、具体的に関連し、著者指定の目的である、および十分に重要なコンテンツを含むlandmark。そのようなページの概要は、ユーザーエージェントまたは支援技術によって動的に生成することがある。
roletype
他のすべてのロールが継承する基本ロール
row
テーブルコンテナーにおけるセルの行。
rowgroup
テーブルコンテナーにおける1つ以上の行要素を含む構造。
rowheader
行のヘッダー情報を含むセル。
scrollbar
コンテンツが完全に表示画面内に表示されているかどうかに関わらず、表示画内のコンテンツのスクロールを制御するグラフィカルオブジェクト。
search
全体として、検索機能を作成するために組み合わせるアイテムおよびオブジェクトのコレクションが含まれるlandmark領域。関連するformおよびsearchboxを参照のこと。
searchbox
検索条件の指定を対象としたテキストボックスの型。関連するtextboxおよびsearchを参照のこと。
section
ページ上のレンダリング可能な構造的束縛単位。
sectionhead
構造の関連セクションのトピックを分類するまたは要約するもの。
select
ユーザーが選択肢のセットから選択を行うことを可能にするフォームウィジェット。
separator
コンテンツのセクションまたはメニュー項目のグループを分離して区別する仕切り。
slider
ユーザーが特定の範囲内から値を選択する入力。
spinbutton
ユーザーに個別の選択肢の中から選択することを期待するrangeのフォーム。
status
コンテンツはユーザーに対する助言情報であるが、alertを正当化するほど重要ではなく、多くの場合ステータスバーとして提示される必要のないライブリージョンの種類。
strong
重要、深刻、または緊急のコンテンツ。関連するemphasisを参照のこと。
structure
文書構造要素
subscript
1つ以上の下付き文字。関連するsuperscriptを参照のこと。
suggestion
コンテンツに対する単一の提案された変更。
superscript
1つ以上の上付き文字。関連するsuperscriptを参照のこと。
switch
checked/unchecked値とは対照的に、on/off値を表すチェックボックスの型。関連するcheckboxを参照のこと。
tab
ユーザーにレンダリングされるタブコンテンツを選択するためのメカニズムを提供するグループ化ラベル。
table
行列で整列されたデータを含むsection。関連するgridを参照のこと。
tablist
tab要素のリスト。これは、tabpanel要素への参照である。
tabpanel
tabtablistに含まれる、tabに関連付けられたリソースに対するコンテナー。
term
オプションの対応する定義を持つ単語またはフレーズ。関連するdefinitionを参照のこと。
textbox
入力値として自由形式のテキストを許可する入力の型。
time
特定の時点を表す要素。
timer
開始時点からの経過時間を示す、または終了時点までの残り時間を示す数値カウンタを含むライブリージョンの種類。
toolbar
一般的に使用される小型の視覚形式で表現される機能ボタンまたはコントロールのコレクション。
tooltip
要素の説明を表示するコンテキストポップアップ。
tree
ユーザーが選択肢のリストから1つ以上の項目を選択できるようにするwidget
treegrid
行がtreeの場合と同様に開いたり閉じたりできるgrid
treeitem
tree内の項目。
widget
グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)のインタラクティブなコンポーネント。
window
ブラウザーまたはアプリケーションのウィンドウ。

alertロール

重要かつ通常は時間依存の情報をもつライブリージョンの種類。関連するalertdialogおよびstatusを参照のこと。

アラートは、ユーザーに即座に重要であるかもしれないメッセージを伝えるために使用される。音声警告の場合、アラートは聴覚障害者のためのアクセシブルな代替を提供する。alertロールは、警告メッセージを含む要素に適用される。alertは、statusのロールの特別な形式であり、これは分割不能なライブリージョンとして処理される。

アラートは断定的なライブリージョンであり、これはそのライブリージョンが支援技術のユーザーのための即時通知を引き起こす手段であることを意味する。オペレーティングシステムが許可する場合、WAI-ARIAアラートが作成されるとき、ユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIを通してシステムのアラートイベントを起動すべきである

著者もユーザーエージェントのいずれもが、アラートが処理されるようにするためにアラートにフォーカスを設定または管理を要求されない。アラートがフォーカスを受け取るために必要とされていないので、著者はアラートを閉じることを、ユーザーに要求すべきではない。著者がフォーカスが伝達されたときのメッセージに移動するためにフォーカスを切望する場合、著者はalertの代わりにalertdialogを使用すべきである

ロールalertをもつ要素は、assertiveの暗黙のaria-live値を持ち、trueの暗黙のaria-atomic値を持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
暗黙のロールに対する値: aria-liveに対するデフォルトはassertiveである。
aria-atomicに対するデフォルトはtrueである。

alertdialogロール

初期のフォーカスがダイアログ内の要素に行く場所で、警告メッセージを含むダイアログの種類。関連するalertおよびdialogを参照のこと。

アラートダイアログは、ユーザーに警告するメッセージを伝えるために使用される。alertdialogロールは、アラートメッセージとダイアログの残りの部分との両方を含むノードで発生する。コンテンツ著者は、alertdialogが示される間、キーボードとマウスの相互作用がダイアログ内でのみ動作することを保証することによってアラートダイアログをモーダルに確認させるべきであるaria-modalを参照のこと。

alertと異なり、alertdialogは、ユーザーからの応答を受信できる。たとえば、ユーザーが生成されているアラートが理解するのを確認することなどである。アラートダイアログが表示されるとき、著者は、フォームコントロールまたは確認ボタンのような、アラートダイアログ内のアクティブな要素にフォーカスを設定すべきであるユーザーエージェントは、アラートが作成された場合、意図されるアクセシビリティAPIによって指定されるアラートイベントを提供され、アクセシビリティAPIを通してシステムのアラートイベントを発火すべきである

著者は、ダイアログで警告メッセージ要素を指すようにalertdialog上のaria-describedbyを使用すべきである。そうでない場合、支援技術は、警告メッセージのコンテンツを決定するために内部の回復機構に頼る。

特性:
特性
スーパークラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

applicationロール

widgetロールによってサポートされる標準的な相互作用パターンに従わない、キーボードまたはジェスチャーイベントなどの、ユーザー入力を要求する1つ以上のフォーカス可能な要素を含むstructure

一部のユーザーエージェントおよび支援技術は、上矢印および下矢印キーイベントなどの標準入力イベントが読み取りカーソルを制御するために傍受され使用される、ブラウズモードを持つ。このブラウズモードの動作は、widgetロールを持たない要素がインタラクティブな機能を提供するためのキーボードやジェスチャーイベントの受信や使用しないように防ぐ。

WAI-ARIA widgetロールのいずれかによってサポートされない相互作用モデルをもつ要素を作成する必要がある場合、著者はその要素にロールapplicationを与えてもよい。そして、ユーザーがロールapplication要素にナビゲートする場合、標準入力イベントを傍受する支援技術は、ウェブアプリケーションを通じてほとんどまたはすべての標準入力イベントを通過するモードに切り替えるべきである

たとえば、プレゼンテーションスライドエディターは、スライド上のテキストボックスや画像要素の位置を変更するために矢印キーを使用する。著者がスライドコンテナーにロールapplication、「スライドエディター」のaria-roledescriptionを与え、そして指示を与えるためにaria-describedbyを使用するので、このような相互作用モデルに対応するWAI-ARIA widgetロールは存在しない。

application要素に含まれるフォーカス可能な要素のみが一部の支援技術のユーザーにアクセシブルであるので、著者は、アクセシブルであるアプリケーションの内側にすべての非装飾な静的テキストまたは画像コンテンツを保証するために次の方法のいずれかを使用しなければならない

  1. aria-labelledbyまたはaria-describedbyを使用してフォーカス可能な要素とコンテンツを関連付ける。
  2. ロールdocumentまたはarticleを持つフォーカス可能な要素でコンテンツを配置する。
  3. フォーカスの管理の説明に従ってアクセシビリティ子孫のフォーカスを管理し、aria-activedescendantの値を更新して、フォーカスされたコンテンツを含む要素を参照する。
特性:
特性
スーパークラスロール: structure
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

articleロール

文書、ページ、またはサイトの独立した部分を形成する文章から成るページのセクション。

記事は、ナビゲーションランドマークではないが、議論を形成するためにネストできる。そこでは、支援技術は記事のネストに注意を払い、ユーザーが議論を追うのを助けることができる。記事は、フォーラムの投稿、雑誌や新聞記事、ウェブログ項目、ユーザーが送信したコメント、またはコンテンツの他の独立した項目であるかもしれない。たとえばシンジケーションにおいて、そのコンテンツが単独で使用できる可能性があるという点で、独立である。しかし、要素は依然として要素の祖先に関連する。たとえば、親body要素に適用する連絡先情報は、依然としてなおも記事をカバーする。記事をネストする場合、子記事は、親記事のコンテンツに関連するコンテンツを表す。たとえば、ユーザーが送信したコメントを受け入れるサイト上のウェブログ項目は、ウェブログ項目の記事内にネストされる記事としてコメントを表すかもしれない。著者、見出し、日付、または記事に関連する他の情報は、ネストされた記事に適用されない。

ユーザーがarticleのロールを割り当てられた要素へナビゲートする場合、ウェブアプリケーションを通してキーボードイベントを渡すのとは対照的に、通常は標準のキーボードイベントを横取りする支援技術は、文書閲覧モードに切り替えるべきである。いくつかの支援技術は、ユーザーがネストされたarticle要素の階層をナビゲートできる機能を提供する。

articlefeedのコンテキスト内にある場合、著者はaria-posinsetおよびaria-setsizeに値を指定してもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: document
サブクラスロール:
関連する概念:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

blockquoteロール

別のソースから引用されたコンテンツのセクション。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

buttonロール

クリックまたは押された際にユーザー誘発のアクションを可能にする入力。関連するlinkを参照のこと。

ボタンは、個別のアクションに大部分は使用される。ボタンの外観を標準化することは、ボタンとしてウィジェットの利用者の認識を高め、ツールバーでよりコンパクトな表示が可能になる。

ボタンはオプション属性aria-pressedをサポートする。空でないaria-pressed属性をもつボタンは、トグルボタンである。aria-pressedtrueである場合にボタンは「押された」ステートにあり、aria-pressedfalseである場合にボタンは押されていない。属性が存在しない場合、ボタンは単純なコマンドボタンである。

特性:
特性
スーパークラスロール: command
ベース概念: HTML<button>
関連する概念:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

captionロール

figuregridgroupradiogrouptableまたはtreegridに名前を付ける、または説明する可視コンテンツ。

captionを使用する場合、著者は次のことを保証すべきである

captionがそれを含む要素のアクセシブルな名前を表す場合、著者は、ロールcaptionをもつ要素を参照するために、包含要素にaria-labelledbyを指定すべきである

<div role="radiogroup" aria-labelledby="cap">
   <div role="caption" id="cap">
     Choose your favorite fruit
   </div>
   <!-- ... -->

captionがその包含要素の名前と説明の両方の機能を果たす内容を含む場合、著者は代わりに、包含要素の"名前"を表すcaption内の要素を参照するためにaria-labelledbyを指定し、説明的な内容を表すcaption内の要素を参照するためにaria-describedbyを指定してもよい

<div role="table" aria-labelledby="name" aria-describedby="desc">
   <div role="caption">
     <div id="name">Contest Entrants</div>
     <div id="desc">
       This table shows the total number of entrants (500) the
       contest accepted over the past four weeks.
     </div>
   </div>
   <!-- ... -->

captionが長い形式の説明を表す場合、または説明がその説明を理解する上で重要なセマンティック要素を含む場合、著者は代わりに、包含要素の"名前"を表すcaption内の要素を参照するためにaria-labelledbyを指定し、説明的な内容を含むcaption内の要素を参照するためにaria-detailsを指定してもよい

<div role="figure" aria-labelledby="name" aria-details="details">
  <!-- figure content here, such as a complex data viz SVG -->
   <div role="caption">
     <div id="name">Sales information for 20XX</div>
     <div id="details">
       This barchart represents the total amount of sales over the course
       of five years. <a href="...">Sales information for last year</a> can
       be reviewed, or you can overlay <button aria-pressed="false">previous year</button>
       information in this graphic.
     </div>
   </div>
   <!-- ... -->

captionが説明のみを含み、その要素のアクセシブルな名前として機能する適切なテキスト文字列が含まれていない場合、aria-labelまたはaria-labelledbyは、アクセシブルな名前を提供するために使用されてもよくcaptionは、aria-details経由で参照される説明的な内容としてのみ扱われてもよい

<div role="figure" aria-label="Sales information" aria-details="details">
  <!-- figure content here, such as a complex data viz SVG -->
   <div role="caption" id="details">
     This barchart represents the total amount of sales over the course
     of five years. <a href="...">Sales information for last year</a> can
     be reviewed, or you can overlay <button aria-pressed="false">previous year</button>
     information in this graphic.
   </div>
   <!-- ... -->
特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
必須のアクセシビリティの親ロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

cellロール

テーブルコンテナーにおけるセル。関連するgridcellを参照のこと。

著者は、ロールcellをもつ要素が、ロールrowをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<td>
必須のアクセシビリティの親ロール: row
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者

checkboxロール

truefalse、またはmixedの3つの可能性があるを持つチェック可能な入力。

checkboxaria-checked属性は、入力がチェックされる(true)、チェックされない(false)かどうかを示し、またはチェックされるおよびチェックされない値の混合物(mixed)を持つ要素のグループを表す。多くのチェックボックスはmixed値を使用せず、よって事実上真偽チェックボックスである。

HTMLのネイティヴチェックボックスの強いネイティヴセマンティックスのために、著者者はinput type=checkboxaria-checkedを使用しないことを勧める。むしろ、チェックボックスの"チェック済み"または"混合"状態をそれぞれ指定するために、ネイティヴのchecked属性またはindeterminate IDL属性を使用する。

特性:
特性
スーパークラスロール: input
サブクラスロール:
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

codeロール

コンテンツがコンピューターコードの断片を表すセクション。

codeロールの主な目的は、コンテンツがコンピューターコードであるため、特に合成音声に関して特別な提示が必要になる可能性があることを支援技術に伝えることである。より具体的には、コンテンツのテキスト読み上げの提示を提供するスクリーンリーダーおよびその他のツールは、一般的な記号("-"など)が確実に話されるように、完全な句読記号の冗長性を優先すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

columnheaderロール

列のヘッダー情報を含むセル。

columnheaderは、テーブルまたはグリッドの列見出しとして使用できる。これはまた、データ内の類似関係を示す円グラフで使用することもできる。

ColumnHeaderは、対応する列における見出しとすべてのセルとの間の関係を確立する。これは、列の範囲をもつHTML th要素と構造的に等価である。

著者は、ロールcolumnheaderをもつ要素が、ロールrowをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない。

columnheader上のaria-selectedの適用は、ユーザーエージェントに対応する列におけるすべてのセルにaria-selectedステートを自動的に伝搬させてはならない。著者は、特定の用途に応じてこの方法で選択の伝搬を選択してもよい

columnheaderロールはインタラクティブなグリッドと非インタラクティブなテーブルの両方で使用できる一方で、aria-readonlyおよびaria-requiredの用途はインタラクティブな要素にのみ適用可能である。したがって、著者はtableから伝わるcolumnheaderにおいてaria-requiredまたはaria-readonlyを使用すべきでなく、かつcolumnheadergridから伝わらない限り、ユーザーエージェントは支援技術にいずれかのプロパティを公開すべきでない

セルは列に編成されるので、列に対する単一のコンテナー要素は存在しない。列は、各rowコンテナー内の特定の位置におけるgridcell要素のセットである。

:aria-disabledの使用法

aria-disabledは、現在columnheaderでサポートされているが、将来のバージョンでワーキンググループは、要素がgridまたはtreegridのコンテキストにあるときを除いて、ロールcolumnheaderをもつ要素上での使用を禁止する予定である。

特性:
特性
スーパークラスロール:
ベース概念: HTML<th scope="col">
必須のアクセシビリティの親ロール: row
サポートされるステートおよびプロパティ: aria-sort
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True

comboboxロール

listboxgridなどの、ユーザーがinputの値を設定するのを助けるために動的にポップアップできる、別の要素を制御するinput

編集者注:ARIA 1.2におけるcomboboxロールへの主な変更点

comboboxのためのガイダンスは、以前のパターンの実装に伴う問題のためにARIA 1.2で大幅に変更された。著者ならびにユーザーエージェント、支援技術、および適合性チェッカーの開発者は、変更点を理解するために慎重にこのセクションを確認することを勧める。変更点の説明はARIA repository wikiで利用可能である。

comboboxは、補助的なポップアップ要素を介して値の選択を支援するための能力をもつ名前付けされた入力フィールドを機能的に兼ね備えている。comboboxは、編集または入力をサポートする単一行のテキストフィールド、またはcomboboxの現在の値のみを表示する要素のいずれであってもよいcomboboxaria-autocompleteで記載されるようにテキスト入力をサポートして自動補完の動作を提供する場合、著者は提供される動作に対応する値にcombobox要素上でaria-autocompleteを設定しなければならない

一般に、comboboxの初期状態は折りたたみである。折りたたみ状態では、combobox要素とオプションのポップアップコントロールbuttonのみが表示される。comboboxは、その現在の値を示すcombobox要素とその関連するポップアップ要素の両方が表示されている場合に展開すると呼ぶ。著者は、要素が展開された場合にロールcomboboxをもつ要素でtruearia-expandedを、および要素が折りたたまれた場合にfalseに設定しなければならない

著者は、comboboxに関連付けられたポップアップ要素がlistboxtreegridまたはdialogのロールを持つことを保障しなければならない。ポップアップが表示される場合、著者はcombobox要素のaria-controlscomboboxポップアップ要素を参照する値に設定しなければならない

ロールcomboboxをもつ要素は、listboxの暗黙のaria-haspopup値を持つ。comboboxのポップアップ要素がlistbox,以外のロールを持つ場合、著者はそのポップアップのロールに対応するaria-haspopupの値を指定しなければならない

ユーザーインターフェイスがポインターおよびタッチイベントを介してポップアップの可視性を制御できる追加のアイコンを含む場合、著者は、要素にロールbuttonがあり、フォーカス可能であるがページのTabシーケンスに含まれていないこと、およびロールcomboboxをもつ要素の子孫ではことを保証すべきである。さらに、キーボードでアクセスできるようにするために、著者は、combobox要素とポップアップに含まれる要素との間でフォーカスを移動するためのキーボードメカニズムを提供すべきである。たとえば、1つの一般的な規則は、Down Arrowがポップアップ要素の最初のフォーカス可能な子孫への入力からフォーカスを移動することである。ポップアップ要素がaria-activedescendantをサポートする場合、フォーカスを移動する代わりに、そのようなキーボードメカニズムは、combobox要素のaria-activedescendantの値を制御できる。ポップアップ要素の子孫がアクティブである場合、フォーカスがcombobox要素上に残っている間、著者は、ポップアップ内のアクティブな要素を参照する値にcomboboxaria-activedescendantを設定してもよい

ユーザーエージェントは、ロールcomboboxをもつ要素の値を支援技術に公開しなければならないcomboboxの値は、次のいずれかで表される:

  • combobox要素が、HTML input要素などの値を提供するホスト言語要素である場合、コンボボックスの値はその要素の値である。
  • そうでなければ、comboboxの値はその子孫要素によって表され、その子孫コンテンツからbuttonの名前を計算するために使用されるのと同じメソッドを使用して決定できる。
    <label id="tag_label" for="tag_combo">Tag</label>
  <input type="text" id="tag_combo"
      role="combobox" aria-autocomplete="list"
      aria-haspopup="listbox" aria-expanded="true"
      aria-controls="popup_listbox" aria-activedescendant="selected_option">
<ul role="listbox" id="popup_listbox" aria-labelledby="tag_label">
   <li role="option">Zebra</li>
   <li role="option" id="selected_option">Zoom</li>
</ul>
編集者注:ARIA 1.2へのcomboboxロールを変更する有効性

次を注意深く再検討されたい。これらの変更の結果として、ARIA 1.1のcombobox仕様に従うコンボボックスは、もはやARIA仕様に適合しない。

このバージョンの仕様で定義されたcomboboxの構造要件は、ARIA 1.0およびARIA 1.1で定義された要件とは異なる。

  • ARIA 1.0仕様では、comboboxロールをもつ入力要素が単一行のテキストフィールドであり、aria-controlsではなくaria-ownsでポップアップ要素を参照する必要があった。
  • ARIA 1.1仕様は、支援技術では広くサポートされていなかったが、comboboxは、2つの必須のアクセシビリティの子(フォーカス可能なtextboxおよびtextboxによって制御されるポップアップ要素)をもつ非フォーカス可能な要素であることを要求していた。
  • ARIA 1.2で導入された変更により、支援技術との相互運用性が向上し、著者はネイティヴHTML select要素をより厳密に再現するコンボボックスのプレゼンテーションを作成できるようになる。

コンボボックスの実装の機能および挙動は大きく異なる。その結果として、多くの重要なオーサリング考慮事項が存在する。コンボボックスの設計パターンの実装に関する詳細については、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

特性:
特性
スーパークラスロール: input
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ: aria-expanded
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
暗黙のロールに対する値: aria-haspopupのデフォルトはlistboxである。

commandロール

アクションを実行するが入力データを受信しないウィジェットのフォーム。

commandは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてcommmandロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: widget
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:

commentロール

他のコンテンツへの反応を表す内容が含まれているコメント。

コメントは、テキストの短い範囲から、他のコメント、記事全体まで、可視コンテンツに注釈を付けることができる。著者は、コメントとコメントされたコンテンツの間の関係を次のように識別すべきである

  1. コメントが別のcommentへの返信の場合:
    • すべての祖先コメントがDOMで使用できる場合、DOMの子孫要素にする、またはaria-ownsを使用して、各返信commentを返信先のcommentのセマンティックの子孫にする。
    • あるいは、コメントにページ番号が付けられている場合など、すべての祖先コメントがDOMにない場合、aria-levelを介して階層レベルを示してもよい。追加のグループ位置情報は、aria-posinsetおよびaria-setsizeを介して示されてもよい
  2. そうでなければ、コメントがページ内の他のコンテンツに関連している場合:
    • コメント付きコンテンツを含む要素のaria-detailsに、ロールcommentをもつ要素を参照する値を提供する。
    • 同じコメント付きコンテンツに関連するコメントが複数ある場合、個々のコメントを参照するコメント付きコンテンツのaria-detailsに値を指定するか、コメントの親コンテナーを参照するためにaria-detailsを使用するかのいずれかとなる。aria-detailscomment要素ではなくコメントを含む要素を参照する場合、著者はgroupまたはregionのロールを参照先のコンテナーに割り当てるべきである

著者がcomment要素に対してaria-levelaria-posinsetまたはaria-setsizeを明示的に宣言していない場合、ユーザーエージェントは欠落している値を自動的に計算し、それらを支援技術に公開しなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール: article
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者

complementaryロール

兄弟または直系の子孫であるメインコンテンツを補完するように設計されたランドマーク。complementaryランドマークのコンテンツは、仮にそれが関連するメインコンテンツから分離されたとしても、意味のあるままであることが期待されるだろう。

このロールを適切に持つコンテンツのさまざまな種類が存在する。たとえば、ポータルの場合に、表示時間、現在の天気、関連記事、または注目の株式に含まれるが、これらに限定されるものではない。補完的なコンテンツが主要コンテンツから完全に分離可能である場合、より一般的なロールを使用することが適切だろう。

支援技術は、ユーザーがロールcomplementaryをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ナビゲーションランドマークとしてcomplementaryのロールをもつ要素を扱うべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがロールcomplementaryをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにしてもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: landmark
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

compositeロール

ナビゲート可能なアクセシビリティ子孫を含むことができるウィジェット

著者は、複合ウィジェットがウェブページのより大きなナビゲーションシステム内の単一のナビゲーションストップとして存在することを確認すべきである。複合ウィジェットがフォーカスを一度持つと、著者は、複合要素のアクセシビリティの子孫である要素にナビゲートするための、独立したナビゲーション機構をユーザーに提供すべきである

compositeは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてcompositeロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: widget
サブクラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:

contentinfoロール

親ドキュメントに関する情報を含むlandmark

ページのこの領域に含まれる情報の例は、著作権やプライバシーステートメントへのリンクである。

支援技術は、ユーザーがロールcontentinfoをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ナビゲーションランドマークとしてcontentinfoのロールをもつ要素を扱うべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがロールcontentinfoをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにしてもよい

著者は、contentinfoロールをもつページ上の要素を1つだけマークすべきである

documentおよびapplication要素はDOMでネストできるので、DOMのネスト(たとえば、document内のdocument)によってか、またはaria-owns属性の使用によってのいずれかで、それぞれが異なる文書ノードに関連付けられていると仮定して、DOMの子孫として複数のcontentinfo要素を持つことができる。

特性:
特性
スーパークラスロール: landmark
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

definitionロール

用語または概念の定義。関連するtermを参照のこと。

著者は、定義されている要素を特定し、その要素にtermのロールを割り当てなければならない

著者は、フォームコントロールなどのインタラクティブな要素でdefinitionロールを使用すべきでない。使用すると、支援技術のユーザーをこれらの要素と対話することを妨げるかもしれないためである。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

deletionロール

削除には、削除済みとしてマークされているコンテンツ、または削除が提案されているコンテンツを表す。関連するinsertionを参照のこと。

削除は一般に、コンテンツの2つのバージョン間の違いを示すため、または複数のユーザーがコンテンツを修正しているシナリオで削除を提案されたコンテンツを指定するかのいずれかのために使用される。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

dialogロール

ウェブアプリケーションの主要ウィンドウの子孫ウィンドウであるダイアログ。HTMLページに対して、主要アプリケーションウィンドウはウェブコンテンツ全体である。たとえばbody要素。

ダイアログはほとんどの場合、情報への入力または応答をユーザーに促すために使用される。ワークフローを中断するように設計されたダイアログは、通常モーダルである。関連するalertdialogを参照のこと。

著者は、ダイアログに対するアクセシブルな名前を提供しなければならず、これはaria-labelまたはaria-labelledby属性で対処できる。

著者は、すべてのダイアログ(モーダルと非モーダルの両方)が少なくとも1つのフォーカス可能な子孫要素を持つことを保証すべきである。ダイアログが表示される場合に、著者は、モーダルダイアログ内の要素にフォーカスすべきであり、かつ著者は、モーダルダイアログのフォーカスを管理すべきである

このロールの説明において、用語"ウェブアプリケーション"は、特定の支援技術の動作を指定し、これは、applicationロールを参照しない。

特性:
特性
スーパークラスロール: window
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

directoryロール

[ARIA 1.2で非推奨]静的な目次など、グループのメンバーへの参照のリスト。

アクセシビリティAPIで公開されているように、directoryロールは本質的にlistロールと同等である。したがって、directoryを使用しても、支援技術ユーザーに追加の恩恵はない。著者は、directoryを非推奨として扱い、代わりにlistまたはホスト言語の同等のセマンティックスを使用することを助言する。

directoryは、リンクされているかどうかにかかわらず、静的な目次である。これは、ネストされたリストを含む、リストで構築された目次を含む。しかし、動的な目次は、代わりにtreeロールを使用するかもしれない。

特性:
特性
スーパークラスロール: list
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

documentロール

支援技術のユーザーが読み取りモードで閲覧することを望むかもしれないコンテンツを含む要素

ユーザーエージェントのフォーカスがdocumentのロールを割り当てられた要素に移動する場合、静的なコンテンツを閲覧するための読み取りモードを持つ支援技術は、読み取りに切り替えて、読み取りカーソルを制御するために、上または下矢印キーボードイベントなどの、標準入力イベントを傍受してもよい

読み取りモードを持つ支援技術widgetまたはapplicationロールのいずれかを持つものを除くすべての要素に適したデフォルトモードになるので、documentロールが支援技術の動作を変更する便利な唯一の状況は、ロールdocumentをもつ要素がwidgetまたはapplicationのフォーカス可能な子要素となる場合である。たとえば、いくつかの静的なリッチテキストが含まれるapplication要素を考えると、著者は、テキストを含む要素にロールdocumentを適用でき、0tabindexを与えることができる。スクリーンリーダーのユーザーがTabキーを押してdocument要素にフォーカスを置く場合、ユーザーはスクリーンリーダーの読み取りカーソルをもつテキストを読むことができる。

特性:
特性
スーパークラスロール: structure
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

emphasisロール

1つ以上の強調される文字。関連するstrongを参照のこと。

emphasisロールの目的は、コンテンツにアクセントを付けるまたは強調することである。コンテンツの意味に影響を与えない印刷上の提示の変更を伝えるためではない。著者は、そのロール不在がコンテンツの意味を変える場合にのみemphasisロールを使用すべきである

emphasisロールは重要性を伝えることを意図しない。その目的には、strongロールがより適切である。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

feedロール

articleのスクロール可能なlist。スクロールがarticleにリストの両端に追加または削除されるかもしれない。

feedは、ユーザーが読むように、より多くのコンテンツを読み込むことによって無限にスクロールし続けるかもしれないリッチコンテンツのストリームを介して、読み込みとスクロールの両方をするためのカーソル読み込みブラウズモードを使用することを、スクリーンリーダーなどの文書閲覧モードを持つ支援技術のユーザーにできるようにする。feedにおいて、支援技術は、ユーザーエージェントのフォーカスを移動することによってユーザーの読み取りカーソルの動きの信号とともにウェブアプリケーションを提供し、ユーザーがページを閲覧するときにアプリケーションが新しいコンテンツを追加したり、視覚的にコンテンツを配置したりすることを可能にする。feedはまた、支援技術が読み取りの混乱またはパフォーマンスの低下をすることなく、より確実に読み取り表示を更新できるように追加および削除が発生する場合に、著者に支援技術を告知させる。

たとえば、各articleがテキスト、リンク、画像と同様に共有およびコメントのためのウィジェットをもつニュース記事を含む場所で、ニュース記事のストリームを提示するためにfeedを使用できる。スクリーンリーダーのユーザーは、各ニュース記事を読み取って対話し、記事から記事へスクリーンリーダーの読み取りカーソルを移動するので、必要に応じて各記事は、表示にスクロールし、そして新しい記事は読み込まれる。

feedは、子がロールarticleを持つコンテナー要素である。articlesfeedの片方または両方の端に追加または削除される場合、著者は、変更が作成される前にfeed要素上でaria-busytrueに設定し、変更が完了した後にこれをfalseに設定すべきである。著者は、feedの真ん中でarticlesを挿入または削除を避けるべきである。この要件は、支援技術feed内で読み取りカーソルを移動するためにユーザーコマンドと同時に発生するfeedコンテンツにおける変化に正常に対応するのを助ける。

著者は、ユーザーエージェントのフォーカスがarticleまたはその子孫要素のいずれかで設定される場合に、フォーカス可能なfeedで各articleを作成し、アプリケーションがビューにarticleをスクロールすることを保証すべきである。たとえば、HTMLで、各article要素は、-1または0のいずれかのtabindex値を持つべきである。

支援技術の読み取りカーソルがarticleから別のものに移動する場合、支援技術は、読み取りカーソルを含むarticleにユーザーエージェントのフォーカスを設定すべきである。読み取りカーソルがarticle内部のフォーカス可能な要素に到着する場合、支援技術は、articleを含んでいるフォーカスを設定する代わりにその要素にフォーカスを設定してもよい

支援技術の読み取りカーソルをもつ別のarticleにスクロールする機能は、ページ内の別のarticleの存在に依存するため、著者は、ユーザーエージェントのフォーカスが読み込まれたarticlesのセットのどちらかの端でarticleに達する前に、追加のarticlesを読み込もうと試みるべきである。また、著者は、buttonのような、ユーザーに読み込まれているより多くのarticlesを要求させる要素を含む読み込まれた一連のarticlesのどちらかまたは両方の端にarticleを含めてもよい

簡単なラベルを提供することに加えて、ユーザーがarticleによってナビゲートする場合に、著者は、ラベルの後で話す要素へスクリーンリーダーに示唆するためにfeedにおいてaria-describedbyarticle要素に適用されてもよい。スクリーンリーダーは、著者が記述の外から残っている、埋め込まれたインタラクションウィジェットなどの、反復またはほとんどない重要な要素を無視することをユーザーに有効にする、articleでナビゲートするとき、ラベルとアクセシブルな説明の両方を話すことによってfeedコンテンツをすばやくスキャンする方法を著者に提供してもよい

著者は、articleのナビゲーション機能を提供する支援技術を利用しないユーザーがfeedをナビゲートするためにキーボードを使用できるように、feedにおけるarticle間でフォーカスを移動するためのキーボードコマンドを提供すべきである

feedで利用可能な記事の数が静的である場合、著者はそのfeedにおけるarticle要素にaria-setsizeを指定してもよい。しかし、合計数が非常に大きい、不定、または頻繁に変更する場合、著者は、セットの不明なサイズを通信するためにaria-setsize-1に設定してもよい

フィードの設計パターンの実装に関する詳細についてはWAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

特性:
特性
スーパークラスロール: list
許可されたアクセシビリティの子ロール: article
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

figureロール

グラフィカルな文書、画像、メディアプレーヤー、コード断片、またはテキスト例を典型的に含むコンテンツの知覚可能なsectionfigureの一部は、ユーザー移動可能であってもよい

著者は、主要テキストからfigureへの参照を提供すべきであるが、figureは参照する要素と同じ場所で表示される必要はない。著者は、その名前、説明テキスト、またはその両方を含むことができるcaptionfigureに提供してもよいcaptionが提供され、かつそのcaptionがfigureのコンテンツの説明として機能する場合、著者はaria-detailsを用いてそのcaptionをfigure要素に関連付けるべきである

作成者は、aria-labelを用いてfigureにアクセシブルな名前を提供するまたは、ページ内の他のテキストを参照し、要素のラベルおよびアクセス可能な名前として機能するためにaria-labelledbyを使用してもよい

figurecaptionに関連付ける方法の詳細については、captionロールを参照のこと。

支援技術は、ユーザーがすばやく図にナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがすぐに図にナビゲートできるようにしてもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

formロール

全体として、フォームを作成するために組み合わせるアイテムおよびオブジェクトのコレクションを含むlandmark領域。関連するsearchを参照のこと。

フォームは、ホスト言語のフォームコントロール、スクリプト化コントロール、およびハイパーリンクを混在させることができる。著者は、可能な限りフォームコントロールを作成するためにネイティヴホスト言語のセマンティックスを使用することに注意する。フォームの目的が検索条件を送信することである場合、著者は汎用のformロールの代わりにsearchロールを使用すべきである

著者は、フォームの目的を説明する簡潔なラベルをロールformとともに各要素に付与しなければならない。可視ラベルが存在する場合、著者は、aria-labelledbyをもつ可視ラベルを参照すべきである。著者は、可能な限り、見出しの内側にラベルを含むべきである。見出しは、標準のホスト言語の見出し要素のインスタンスまたはロールheadingをもつ要素のインスタンスであってもよい

著者がonsubmitイベントをトリガーしない(たとえば、フォーム要素の値を変更するユーザーによってトリガーされるフォーム送信)ユーザーアクションに基づくフォーム送信をするスクリプトを使用する場合、著者は、行動の事前通知をユーザーに提供すべきである

支援技術は、ユーザーがロールformをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ロールformおよびアクセシブルな名前をもつ要素を、ナビゲーションのランドマークとして扱うべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがロールformをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにしてもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: landmark
ベース概念: HTML<form>
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

genericロール

それ自体にはセマンティックな意味を持たない名前のないコンテナー要素

genericロールは、ホスト言語(HTML divspanなど)の一般的な要素の暗黙的なロールとして使用することを目的としているため、主にユーザーエージェントの実装者向けである。著者は、コンテンツにおいてこのロールを使用すべきでない。著者は、presentationまたはnoneを使用して、暗黙的なアクセシビリティセマンティックスを削除する、または名前付きコンテナー内の子孫を意味的にグループ化するためにgroupなどのセマンティックコンテナーロールを使用してもよい

ロールpresentationをもつ要素と同様に、ロールgenericをもつ要素は、aria-live属性など、その子孫にアクセシブルなステートおよびプロパティの数を制限して提供できる。

しかし、ロールpresentationをもつ要素とは異なり、ユーザーエージェントは、許可されたアクセシビリティ属性が指定されている場合、アクセシビリティAPIgeneric要素を公開する。ユーザーエージェントは、そのような許可された属性が指定されていない場合、generic要素を無視してもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: structure
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

gridロール

方向矢印キーのような、グリッドで一部またはすべてのセルが2次元のナビゲーションのメソッドを使用することでフォーカス可能となる、1つ以上のセルをもつ1つ以上の行のコレクションを含む複合widget

gridロールは、特定の視覚、たとえば、表、プレゼンテーションを意味するものではない。これは、要素間の関係を記述する。これは、チェックボックスまたはナビゲーションリンクのコレクションをグループ化するような単純な目的、またはフル機能のスプレッドシートアプリケーションの作成のような複雑な目的に使用できる。

gridのセル要素は、ロールgridcellを持つ。著者は、gridcellロールの代わりにrowheadercolumnheaderロールのいずれかを使用することで行または列ヘッダーとしてセルを指定してもよい。著者は、ロールgridcellcolumnheaderまたはrowheaderを持つ要素が、ロールrowをもつアクセシビリティの子であることを保証しなければならず、これは、順番にロールrowgroupまたはgridをもつ要素のアクセシビリティの子である。

フォーカスの管理で説明されるように、キーボードアクセシブルであるために、著者は、gridの子孫のフォーカスを管理すべきである。ユーザーがキーボードでgridコンテンツをナビゲートしている場合、著者は、次のようにフォーカスを設定すべきである

  • gridcellが、checkboxbutton、またはlinkのような、フォーカスを受け取る際に矢印キーが押されることを消費しない単一のインタラクティブなwidgetを含む場合、著者は、そのセルに含まれるインタラクティブな要素にフォーカスを設定してもよい。これは、含まれるウィジェットが直接操作可能にすることを可能にする。
  • そうでなければ、著者は、フォーカスを受信する要素がgridcellrowheader、またはcolumnheader要素であることを保証すべきである

著者は、フォーカス可能なセルが次のいずれかが含まれる場合に、そのフォーカス可能なセルの内側に含まれるコンテンツにユーザーがナビゲートして対話することを可能にする相互作用または編集モードに変更するためのメカニズムを提供すべきである

  • 操作するための矢印キーを要求するウィジェット、たとえば、comboboxまたはradiogroup
  • 複数のインタラクティブな要素
  • 編集可能なコンテンツ

たとえば、スプレッドシート内のセルがcomboboxまたは編集可能なテキストを含む場合、Enterキーは、そのセルが方向矢印キーが含まれているcomboboxまたはtextboxを操作するために使用できるようなフォーカスを持つ場合、セル間相互作用または編集モードをアクティブにするために使用されるかもしれない。実装に応じて、もう一度EnterTabは、Escape、または別のキーを押すことで、アプリケーションとグリッドナビゲーションモードとを切り替えるかもしれない。

著者は、式の結果を表示するためにgridcellを使用してもよい。これは、ユーザーが編集できる。たとえば、スプレッドシートアプリケーションにおいて、textboxが編集可能な状態で式を含むgridcellに出現する場合に、ユーザーが編集のためにgridcellをアクティブにするまで、gridcellは式から算出した値を示すかもしれない。

aria-readonlyがロールgridをもつ要素に設定される場合、ユーザーエージェントは、そのgridアクセシビリティの子孫であるすべてのgridcell要素に値を伝播し、アクセシビリティAPIで値を公開しなければならない。著者は、個々のgridcell要素に対してaria-readonlyの伝播された値を上書きしてもよい

フォーカス可能なgridcell要素のコンテンツが編集可能でない場合、セルコンテンツの編集機能を提供するgridにおいて、著者は、gridcell要素上のaria-readonlytrueを設定してもよい。しかし、aria-readonly,の値は、gridまたは個々のセルに指定されたかどうかを、セルに含まれるコンテンツが編集可能であるかどうかのみを示す。これは、grid自身をナビゲートまたは操作するための機能の利用可能性を示すものではない。

aria-readonlyの未指定値はgridまたは<gridcellに編集可能なコンテンツが含まれていることを意味しない。たとえば、gridが、日付ピッカーで日付を表すlink要素のコレクションのような、編集可能でない要素のコレクションを提示する場合、著者がaria-readonlyに値を指定することは必須ではない。

著者は、フォーカス可能なgridcellaria-selected属性をもつアクションの対象として選択可能であることを示してもよいgridが複数のgridcellを選択すること可能である場合、著者は、ロールgridをもつ要素でaria-multiselectabletrueに設定すべきである

WAI-ARIAはホスト言語の要素を補強できるため、gridは、HTMLtable要素のようなネイティヴのテーブル要素および属性を再利用できる。たとえば、著者がHTMLtable要素にgridロールを適用する場合、ユーザーエージェントが自動的に適切な変換を行うため、著者は子孫のHTML trおよびtd要素にロールをrowおよびgridcellを適用する必要はない。著者がネイティヴホスト言語テーブル要素を再利用しかつ複数の行または列にまたがるgridcell要素を必要とする場合、著者は、WAI-ARIA aria-rowspanまたはaria-colspanプロパティの代わりに適切なホスト言語属性を適用すべきである

グリッドの設計パターンの実装に関する詳細については、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

特性:
特性
スーパークラスロール:
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<table>
許可されたアクセシビリティの子ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

gridcellロール

gridまたはtreegrid内のcell

gridcellは、フォーカス可能、編集可能、または選択可能にすることができる。gridcellは、機能的な関係の応用を扱うために、aria-controlsのような関係を持つことができる。

著者がgridcellに行ヘッダー、列ヘッダー、またはその両方を持たせ、かつ関連する見出しがDOM構造から決定できない場合、著者は、gridcellaria-describedbyを適用しロールrowheaderまたはcolumnheaderをもつ要素を参照することによってどのヘッダーセルがgridcellに関連しているかを明示的に示すべきである

treegridにおいて、著者はaria-expanded属性を使用することで拡張可能としてgridcellを定義してもよいaria-expanded属性が提供される場合、個々のセルにのみ適用される。これは、コンテナーrowに対する代理ではない。これは拡張もできる。gridcell上にこの属性を提供するための主なユースケースは、ピボットテーブルの動作である。

著者は、ロールgridcellをもつ要素が、ロールrowをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール:
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<td>
必須のアクセシビリティの親ロール: row
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者

groupロール

支援技術によってページサマリーまたは目次に含まれることを意図されないユーザーインターフェイスオブジェクトのセット。

regionとは対照的に、これは、ページの概要または目次に含まれるユーザーインターフェイスオブジェクトのグループ化である。

著者は、階層内の兄弟のコレクションを形成するツリーウィジェットにおける子のような、ウィジェットにおける項目の論理的な集合を形成するためにgroupを使用すべきである。しかし、たとえば、grouplistboxのコンテキストで使用される場合、著者は、その子をoption要素に制限しなければならない。したがって、著者および支援技術によるgroupの適切な取り扱いは、グループが提供されるコンテキストによって決定される。

著者は、group要素をネストしてもよい。セクションがウェブページの目次に含まれることを保証するのに十分大きい場合、著者は、セクションにregionロールまたは標準ランドマークロールを割り当てるべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
関連する概念:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

headingロール

ページのセクションに対する見出し。

headingのロールをもつ要素が論理的なアウトラインに編成されることを保証するために、著者は適切な入れ子レベルを示すためにaria-level属性を使用しなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール: sectionhead
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ: aria-level
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True

imageロール

画像を形成する要素のコレクションのコンテナー。類義語imgを参照のこと。

ARIA 1.3 imageロールに関する注。

このimageは、ARIA 1.0 imgロールの同義語としてバージョン1.3でARIAに追加された。imageロールは、他のロールの名前との構文の一貫性を向上させ、これは、完全な単語または完全な単語の連結である。

imgロール

画像を形成する要素のコレクションのコンテナー。類義語imageを参照のこと。

imgは、一緒に見た場合に1枚の画像の印象を与える複数の画像ファイルだけでなく、キャプションおよび説明テキストを含めることができる。imgは、描画オブジェクトのコレクションによって形成されているかどうかに関わりなく、文書内の1つのグラフィックを表す。imgロールをもつ要素を認識できるようにするには、著者は要素にアクセシブルな名前を指定しなければならない。これは、aria-labelまたはaria-labelledby属性を使用して実行できる。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

inputロール

ユーザー入力を許可するウィジェットの一般的な種類。

inputは、オントロジーに使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツでinputロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: widget
サブクラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ: aria-disabled
継承されるステートおよびプロパティ:

insertionロール

挿入には、追加済みとしてマークされているコンテンツ、または追加が提案されているコンテンツが含まれる。関連するdeletionを参照のこと。

挿入は一般に、コンテンツの2つのバージョン間の違いを示すため、または複数のユーザーがコンテンツを修正しているシナリオで追加を提案されたコンテンツを指定するかのいずれかのために使用される。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

landmarkロール

特定の、著者が指定した目的に関連し、ユーザーが容易にセクションにナビゲートできてページの要約に記載させることを望むだろう、十分に重要なコンテンツを含む知覚可能なsection。そのようなページの概要は、ユーザーエージェントまたは支援技術によって動的に生成することがある。

landmarkは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてlandmarkロールを使用してはならない

著者は、ランドマークロールのサブクラスであるロールを割り当てることで、および必要な場合、簡単な説明ラベルを提供することで、コンテンツの目的を指示する。

ランドマークロールのサブクラスであるロールをもつ要素は、landmark領域またはナビゲーションランドマーク領域として知られる。

支援技術は、ユーザーがすばやくランドマーク領域に移動できるようにすべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがすぐにランドマーク領域に移動できるようにしてもよい

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:

listロール

listitem要素を含むsection。関連するlistboxを参照のこと。

リストは、ロールlistitemである子が含まれる。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
ベース概念:
  • HTML<ol>
  • HTML<ul>
許可されたアクセシビリティの子ロール: listitem
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

listboxロール

ユーザーが選択肢のリストから1つ以上の項目を選択できるようにするウィジェット。関連するcomboboxおよびlistを参照のこと。

リスト内の項目は静的であり、標準的なHTMLselect要素とは異なり、画像を含むことができる。リストボックスには、ロールoptionである子、またはロールgroupである要素が含まれ、順番にロールoptionである子が含まれる。

フォーカスの管理で説明したように、キーボードアクセシブルであるために、著者は、このロールのすべてのインスタンスに対するoption子孫のフォーカスを管理すべきである

ロールlistboxをもつ要素は、暗黙のaria-orientationverticalを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール:
関連する概念:
許可されたアクセシビリティの子ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
暗黙のロールに対する値: aria-orientationに対するデフォルトはverticalである。

listitemロール

リストまたはディレクトリにおける1つの項目。

著者は、ロールlistitemである要素が、ロールlistである要素アクセシビリティの子であることを保証しなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<li>
必須のアクセシビリティの親ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

logロール

新しい情報が意味のある順序で追加され、古い情報が消えることのあるライブリージョンの種類。関連するmarqueeを参照のこと。

例は、チャットログ、メッセージの履歴、ゲームログ、またはエラーログを含む。他のライブリージョンとは対照的に、このロールでログにおける新しい項目の到着と読み上げ順序との間に関係がある。ログは、意味のある配列を含み、新しい情報は任意の点でなく、ログの末尾にのみ追加される。

ロールlogをもつ要素は、暗黙のaria-livepoliteを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
暗黙のロールに対する値: aria-liveに対するデフォルトはpoliteである。

mainロール

文書の主要コンテンツを含むlandmark

これは、直接に関連する、または文書の主要なトピックを詳しく述べるコンテンツをマークする。mainロールは、「メインコンテンツにスキップする」リンクの目立たない代替手段であり、メインコンテンツ(または他のランドマーク)に移動するためのナビゲーションオプションは、支援技術によって、または、キーボードショートカットもしくはサイドパネルやダイアログなどのUI機能を通した、ユーザーエージェントもしくはキーボード拡張機能によって提供される。

支援技術は、ユーザーがロールmainをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ナビゲーションランドマークとしてmainのロールをもつ要素を扱うべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがロールmainをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにしてもよい

著者は、mainロールをもつページ上の要素を1つだけマークすべきである

documentおよびapplication要素はDOMでネストできるので、DOMのネスト(たとえば、document内のdocument)によってか、またはaria-owns属性の使用によってのいずれかで、それぞれが異なる文書ノードに関連付けられていると仮定して、DOMの子孫として複数のmain要素を持つことができる。

特性:
特性
スーパークラスロール: landmark
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

markロール

囲まれたコンテキストにおけるコンテンツの関連性のために、参照または表記の目的でマークされる、またはハイライトされるコンテンツ。

markの使用例としては、次のようなものがある:

  • 特別な関心はあるが元の資料ではマークされていない引用文のテキストを強調表示する。これは、蛍光ペンを使用して印刷物の一節をマークするのに相当する。
  • 検索機能で見つかったテキストの一致を強調表示するなど、ユーザーの現在のアクティビティに関連するコンテンツの部分を示す。

著者は、構文の強調表示のような純粋に装飾的なスタイリングにmarkを使用すべきではない

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

marqueeロール

必須でない情報が頻繁に変更されるライブリージョンの種類。関連するlogを参照のこと。

marqueeの一般的な使用法は、株価表示や広告バナーである。marqueelogとの間の主な違いは、ログは通常、意味の順序または重要なコンテンツの変更の配列を持つことである。

ロールmarqueeをもつ要素は、暗黙のaria-liveoffを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

mathロール

数式を表すコンテンツ。

ロールmathをもつコンテンツは、MathML [MathML3]のようなアクセシブルな形式でマークアップされる、または、TeX、LaTeXのような別の種類のテキスト表現でマークアップされることを意図しており、これはネイティブなブラウザー実装またはポリフィルライブラリーによってアクセシブルな形式に変換できる。

数式の画像を使用することは理想的ではないが、画像が数式を表すために使用される大量のレガシーコンテンツが存在する。著者は、数学の画像が話されるかもしれないものとして数式を説明するテキストによってラベル付けされることを保証すべきである

MathMLのネイティヴ実装をサポートするブラウザーは、数学のプレーンテキスト近似を用いて達成できるものよりも、より堅牢でアクセシブルな数学の体験を提供できる。一部のレンダリングエンジンは、ネメス点字形式で式および再生可能な点字ディスプレイ出力の空間タッチ探査を許可するスクリーンリーダーとの緊密な統合を持つ。このレベルの統合は、たとえ著者がプレーンテキスト近似を提供しても、数式の画像をサポートしない。

これの執筆時点では、一部の主流のブラウザーは、ネイティヴにMathMLをサポートせず、またJavaScriptのpolyfillライブラリーを使用して改造しなければならない。数学コンテンツをオーサリングする場合、可能な限りネイティヴMathMLを使用し、徹底的にテストする。polyfillライブラリーを使用するか、必要に応じて代替テキスト近似で代替画像を提供する。

埋め込みTeX注釈をもつMathML

<!-- Note: Use a JavaScript polyfill library to ensure
     this renders in user agents that do not support MathML. -->
<!-- The math element has an implicit role="math". -->
<math xmlns="http://www.w3.org/1998/Math/MathML">
  <mrow>
    <mi>x</mi>
    <mo>=</mo>
    <mfrac>
      <mrow>
        <mo form="prefix"></mo>
        <mi>b</mi>
        <mo>±</mo>
        <msqrt>
          <msup>
            <mi>b</mi>
            <mn>2</mn>
          </msup>
          <mo></mo>
          <mn>4</mn>
          <mo>&#x2062;<!-- &InvisibleTimes; --></mo>
          <mi>a</mi>
          <mo>&#x2062;<!-- &InvisibleTimes; --></mo>
          <mi>c</mi>
        </msqrt>
      </mrow>
      <mrow>
        <mn>2</mn>
        <mo>&#x2062;<!-- &InvisibleTimes; --></mo>
        <mi>a</mi>
      </mrow>
    </mfrac>
  </mrow>
  <annotation encoding="TeX">
    x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
  </annotation>
</math>

プレーンHTMLまたはMathMLの二次式のPolyfill DOM結果

レンダリングエンジンがMathMLのようなネイティヴ数学形式をサポートしない場合、著者は、データURIおよびプレーンテキスト代替を使用して次のHTML画像のような、ブラウザーが表示できる形式にコンテンツをダウングレードするためにJavaScriptを使用してもよい

<img role="math" src="..." alt="x=⟮−b±√⟮b²−4ac⟯⟯÷2a">
特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

meterロール

既知の範囲内のスカラー測定値または小数値を表す要素。関連するprogressbarを参照のこと。

著者は、meterの最小および最大値を示すためにaria-valueminおよびaria-valuemaxを設定してもよい。そうでなければ、それらの暗黙の値はHTML<input type="range">と同じ規則に従う:

  • aria-valueminが欠損するまたはでない場合、デフォルトは0となる。
  • aria-valuemaxが欠損するまたはでない場合、デフォルトは100となる。

aria-valuenowの値は、それぞれaria-valueminおよびaria-valuemaxの計算値を下回ったり超えたりしてはならない

著者は、進捗を示すためにmeterロールを使用すべきではないprogressbarロールはそのニーズに対処するために存在する。

現在、HTML<meter>要素でサポートされているlowoptimumおよびhigh属性に対応するWAI-ARIAプロパティは存在しない。ARIAバージョン1.3で、これらのプロパティの追加が検討される予定である。

特性:
特性
スーパークラスロール: range
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ: aria-valuenow
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-valueminに対するデフォルトは0である。
aria-valuemaxに対するデフォルトは100である。

noneロール

暗黙のネイティヴロールセマンティックスがアクセシビリティAPIに対応づけされない要素。類義語presentationを参照のこと。

ARIA 1.1 noneロールに関する注。

ARIA 1.1において、ワーキンググループは、単語"presentation"または"presentational"の意図された意味をめぐる著者の混乱のために、presentationのロールに同義語としてnoneを導入した。多くの人はrole="presentation"aria-hidden="true"と同義であると誤って考え、我々はrole="none"がより明確に実際の意味を伝えると考える。

使用目的は、要素がページの外観を変更するために使用されるが、要素型によって暗黙的な、機能的な、インタラクティブな、もしくは構造の関連性を一切持たない場合、またはWAI-ARIAをサポートしない古いブラウザーでアクセシブルなフォールバックを提供するために使用できる場合である。

ユースケースの例:

  • コンテンツが完全にプレゼンテーショナルな(スペーサー画像、装飾的なグラフィック、または要素をクリアするような)要素。
  • 完全な代替テキストが使用可能でありaria-labelledbyと(必要な場合)aria-describedbyでマークアップされるimgロールをもつコンテナーにおける画像。
  • CSSの追加のマークアップ"フック"として使用される要素。または
  • レイアウトテーブルおよび/またはその関連する行、セル、その他のいずれか。

none/presentationのロールをもち、かつフォーカス可能でないすべての要素に対して、ユーザーエージェントは、アクセシビリティAPIに要素の暗黙のネイティヴセマンティックス(ロールならびにそのステートおよびプロパティ)を公開してはならない。しかし、ユーザーエージェントは、none/presentationの明示的または継承されたロールを持たないコンテンツまたは子孫要素を公開しなければならない。したがって、none/presentationロールは与えられた要素に何のロールも持たないものとして扱わさせる、またはアクセシビリティツリーから削除させるが、要素内に含まれているコンテンツにアクセシビリティツリーから除去させることはない。

たとえば、次の2つのマークアップ断片は、アクセシビリティAPIと同様に公開される。

<!-- 1. role="none" negates the implicit 'heading' role semantics but does not affect the contents, including the nested hyperlink. -->
<h1 role="none"> Sample Content <a href="...">let's go!</a> </h1>

<!-- 2. A span has an implicit 'generic' role and no other attributes important to accessibility, so only its content is exposed, including the hyperlink. -->
<span> Sample Content <a href="...">let's go!</a> </span>

HTMLにおいて、<img>要素は、画像ファイルのタイプにかかわらず単一の実態として扱う。したがって、HTML imgrole="none"またはrole="presentation"を使用することは、aria-hidden="true"を使用することと同じである。画像コンテンツをアクセシブルにするために、著者は、<object>または<iframe>要素を使用してオブジェクトを埋め込む、またはインラインSVGコードを使用して、画像コンテンツのアクセシビリティガイドラインに従うことができる。

none/presentationロールを画像に適用する場合、著者は(たとえばHTMLalt=""を使用するなど)意味のある代替テキストを提供すべきでない

次のコードサンプルにおいて、imgを含むものは、キャプションの段落によって適切に分類される。ロールおよび代替テキストが包含する要素によって提供されるため、この例においてimg要素はnone/presentationとしてマークアップできる。

<div role="img" aria-labelledby="caption">
  <img src="example.png" role="none" alt="">
  <p id="caption">A visible text caption labeling the image.</p>
</div>

次のコード例において、アンカー(HTMLa要素)はtreeitemとしてふるまうため、リスト項目(HTMLli要素)は、リスト項目に対するユーザーエージェントの暗黙のネイティヴセマンティックスを上書きするために明示的なWAI-ARIA none/presentationロールが割り当てられる。

<ul role="tree">
  <li role="none">
	<a role="treeitem" aria-expanded="true">An expanded tree node</a>
  </li></ul>
プレゼンテーションロールの継承

none/presentationロールは、暗黙のネイティヴセマンティックスを持つ要素で使用され、その要素に対するデフォルトのアクセシビリティAPIロールが存在することを意味する。一部の要素は、追加の子孫要素が与えられた場合にのみ完結する。たとえば、HTMLにおいて、(tableロールと一致する)テーブル要素にはtrの子孫(暗黙のrowロールをもつ)を必要とし、この子孫にはthまたはtdの子(それぞれcolumnheaderまたはrowheaderおよびcellロール)を必要とする。同様に、リストはリスト項目の子を必要とする。要素のセマンティックスを完全なものにする子孫要素は、許可されるアクセシビリティの子ロールとしてWAI-ARIAで記載されている。

none/presentationの明示的または継承されるロールが、許可されるアクセシビリティの子ロールを持つWAI-ARIAロールの暗黙のセマンティックをもつ要素に適用され、さらにnone/presentationの明示的なロールをもつ要素である場合、ユーザーエージェントは、定義された明示的なロールを持たないすべてのアクセシビリティの子孫noneの継承されたロールを適用しなければならない。また、none/presentationの明示的または継承されたロールは、ホスト言語仕様によって定義されるような特別に許可される子を持つホスト言語要素に適用され、さらにnone/presentationの明示的なロールをもつ要素である場合、ユーザーエージェントは、定義された明示的なロールを持たないすべての特別に許可される子にnoneの継承されたロールを適用しなければならない

none/presentationの明示的または継承されるロールをもち、かつフォーカス可能でない任意の要素に対して、ユーザーエージェントは、その要素に対するロール固有のWAI-ARIAステートおよびプロパティを無視しなければならない。たとえばHTMLにおいて、none/presentationのロールをもつulまたはol要素は、li要素の暗黙のネイティヴセマンティックスを除去させる。これはulまたはolに対応するlistlistitem許可されるアクセシビリティの子ロールを持つためである。同様に、HTML table要素のthead/tbody/tfoot/tr/th/tdの子孫の暗黙のネイティヴセマンティックスも削除される。なぜなら、HTML仕様はこれらがtable要素の構造的な子孫である必要があることが示されているためである。

WAI-ARIA許可されるアクセシビリティの子ロールに対応する要素の暗黙のネイティヴセマンティックスのみが削除される。ネストした表やリストを含む、すべての他のコンテンツは、それらの要素がnone/presentationの明示的なロールも指定させない限り、そのまま残る。

たとえば、アクセシビリティAPIによれば、次のマークアップ要素は、同一または非常に類似したロールセマンティックス(genericまたはnoneロール)および同一のコンテンツを持つかもしれない。

<!-- 1. [role="none"] negates the implicit 'list' and 'listitem' role semantics but does not affect the contents. -->
<ul role="none">
  <li> Sample Content </li>
  <li> More Sample Content </li>
</ul>

<!-- 2. There is no implicit role for "foo", so only the contents are exposed. -->
<foo>
  <foo> Sample Content </foo>
  <foo> More Sample Content </foo>
</foo>

この状況が適用可能である特定の許可される子をもつ他のWAI-ARIAロールが存在する(たとえば、radiogroupおよびlistbox)が、テーブルおよびリストは、プレゼンテーションの継承を適用する可能性がある最も一般的な実世界のケースである。

none/presentationの明示的または継承されるロールをもつすべての要素に対して、ユーザーエージェントは、プレゼンテーショナル要素に対するすべてのホスト言語固有の分類要素に、継承されるnoneのロールを適用しなければならない。たとえば、captionは単なるプレゼンテーショナルテーブルのラベルであるため、none/presentationのロールをもつtable要素は、caption要素の暗黙のネイティヴセマンティックスを取り除かせる。

編集者注

none/presentationロールの競合の解決に関する情報は、著者エラーの処理に移動された

特性:
特性
スーパークラスロール: structure
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

noteロール

その内容が、補足する主要なコンテンツに対する追加情報または補足的なコンテキストを表すsection

noteは、ページまたは文書の著者によって提供されるコンテンツであり、反応または提案を提供するために使用されるものではない。これらの目的のために、commentおよびsuggestionを検討されたい。

ページのコンテンツの通常フロー内で使用される場合、noteは、それが補足するコンテンツと暗黙的に関連付けられる。次の例では、noteを使用して、ページの自然な読み上げ順序で追加情報を呼び出す方法を示す:

<p>... the following results outline support for the tested features.</p>
<div role="note">
  <p>Please keep in mind that at the time of publishing this page all results were accurate.</p>
  <p>If you find any variations in results, please let us know!</p>
</div>
<p>...</p>

ロールnoteをもつ要素が、それが補足するコンテンツとのプログラム的な関連付けが必要であると判断された場合、著者は次のいずれかのメカニズムを使用して要素を関連付けることができる:

  • noteが構造化されたコンテンツまたはインタラクティブなコンテンツ(たとえばリンク、ボタン、リスト、テーブルなど)を含む場合、aria-detailsを使用する。
  • noteが簡潔で静的なテキストで構成されている場合、aria-describedbyを使用する。
 <!-- using aria-details to reference a note containing a link -->
 ...
<button aria-details="info-note">Get Started</button>
...
<div role="note" id="info-note">
  <p>Need more information before you get started?</p>
  <p>Visit our <a href="...">product description page</a> to get all the information you need.</p>
</div>
特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

optionロール

listbox内の項目。

著者は、ロールoptionをもつ要素が、ロールlistboxをもつ要素のアクセシビリティの子、またはロールlistboxをもつ要素のアクセシビリティの子であるロールgroupをもつ要素であることを保証しなければならないlistboxに関連付けられないオプションは、アクセシビリティAPIに正しくマッピングされないかもしれない。

特定の条件において、ユーザーエージェントはlistbox内のoptionごとにaria-selectedの暗黙的な値を提供してもよい。提供する場合、ユーザーエージェントは、暗黙的な値を提供する前に、次の条件が満たされていることを確実にしなければならない

ユーザーエージェントがoptionに暗黙のaria-selected値を提供する場合、optionDOMフォーカスを持つ、またはlistboxDOMフォーカスを持ち、かつoptionaria-activedescendantによって参照されるならば、値はtrueすべきである。それ以外の場合、ユーザーエージェントがoptionに暗黙のaria-selected値を提供するならば、値はfalseすべきである

著者は、次のいずれかを使用してoption要素の選択を示すべきである

  • 単一選択のlistbox内の選択されたオプション上のtruearia-selected値、およびオプションで、選択されていないオプション上のfalsearia-selected値。
  • 選択されたオプションでtrueの値、および選択されていないオプションでfalseの値をもつ、複数選択のlistbox内のすべてのオプションでaria-selectedまたはaria-checkedのいずれか。

著者は、次のすべての条件が満たされる非常にまれな状況を除いて、同じlistboxに含まれるoption要素でaria-selectedaria-checkedの両方を指定すべきでない

  • aria-selectedの意味と目的は、ユーザーインターフェイスでのaria-checkedの意味と目的とは異なる。
  • ユーザーインターフェイスにより、各状態の意味と目的が明確になる。
  • ユーザーインターフェイスは、各状態を制御するための個別の方法を提供する。
特性:
特性
スーパークラスロール: input
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<option>
関連する概念:
必須のアクセシビリティの親ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

paragraphロール

コンテンツの段落。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

presentationロール

暗黙のネイティヴロールセマンティックスがアクセシビリティAPIに対応づけされない要素。類義語noneを参照のこと。

ARIA 1.1 noneロールに関する注。

ARIA 1.1において、ワーキンググループは、presentationロールに同義語としてnoneを導入した。これは、単語"presentation"または"presentational"の意図された意味をめぐる著者の混乱のためである。多くの人はrole="presentation"aria-hidden="true"と同義であると誤って考え、ARIA Working Groupはrole="none"がより明確に実際の意味を伝えると考えている。

progressbarロール

長い時間がかかるタスクの進捗状況を表示する要素

プログレスバーは、ユーザーの要求が受信され、かつアプリケーションが要求された動作を完了に向けて進行していることを示す。

著者は、最小および最大の進捗インジケーター値を示すためにaria-valueminおよびaria-valuemaxを設定してもよい。そうでなければ、それらの暗黙の値はHTML<input type="range">と同じ規則に従う:

  • aria-valueminが欠損するまたはでない場合、デフォルトは0となる。
  • aria-valuemaxが欠損するまたはでない場合、デフォルトは100となる。

値が不定でない限り、著者はaria-valuenowを提供すべきである。もしも不定の場合には、著者はaria-valuenow属性を省略すべきである。視覚的な進捗インジケーターが更新される際に、著者はこれらの値を更新すべきであるprogressbarがページの特定領域の読み込み進捗を説明している場合、著者は、ステータスを参照するためにaria-describedbyを使用すべきであり、ページの読み込みが完了するまで領域上のaria-busy属性をtrueに設定すべきである。常に読み取り専用であるため、ユーザーがprogressbarの値を変更することは不可能である。

aria-valuetextが指定されない限り、支援技術は、一般にaria-valueminaria-valuemaxとの値の間の範囲のパーセントとしてaria-valuenowの値をレンダリングする。

特性:
特性
スーパークラスロール:
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-valueminに対するデフォルトは0である。
aria-valuemaxに対するデフォルトは100である。

radioロール

一方のみが一度にチェックできる、同じロールをもつ要素のグループにおけるチェック可能な入力。

著者は、ロールradioをもつ要素が、どれが同じ値に影響を与えるかを示すために明示的にグループ化されることを保証すべきである。これは、ロールradiogroupをもつ要素でradio要素を囲むことによって達成される。ラジオボタンをradiogroupDOMの子にすることが可能でない場合、著者はその子との関係を示すためにradiogroup要素のaria-owns属性を使用すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール:
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

radiogroupロール

radioボタンのグループ。

radiogroupは、どの時点においてもチェックされる単一のエントリーのみを持つことができるselectリストの種類である。著者は、同時にチェックできるグループで1つのみのラジオボタンを強制すべきである。グループで1つの項目をチェックする場合、以前にチェックされた項目はチェックを外す(そのaria-checked属性falseにする)。

特性:
特性
スーパークラスロール: select
関連する概念: list
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

rangeロール

値の範囲を表す要素。

rangeは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてrangeロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: structure
サブクラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:

regionロール

ユーザーが容易にセクションにナビゲートできるようにしたく、かつページの要約に記載させたいと思うだろう、具体的に関連し、著者指定の目的である、および十分に重要なコンテンツを含むlandmark。そのようなページの概要は、ユーザーエージェントまたは支援技術によって動的に生成することがある。

著者は、maincomplementarynavigationなどの、他のランドマークロールのいずれかで正確に記述されない目的をもつコンテンツを含むセクションへの領域ロールの使用を制限すべきである

著者は、ロールregionをもつ各要素に、その領域におけるコンテンツの目的を説明する簡潔なラベルを与えなければならない。可視ラベルが存在する場合、著者は、aria-labelledbyをもつ可視ラベルを参照すべきである。著者は、可能な限り、見出しの内側のラベルを含めるべきである。見出しは、標準ホスト言語の見出し要素のインスタンス、またはロールheadingをもつ要素のインスタンスであってもよい

支援技術は、ユーザーがロールregionをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにすべきであるユーザーエージェントは、ロールregionおよびアクセシブルな名前をもつ要素を、ナビゲーションのランドマークとして扱うべきであるユーザーエージェントは、ユーザーがロールregionをもつ要素にすばやくナビゲートできるようにしてもよい

特性:
特性
スーパークラスロール: landmark
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

roletypeロール

他のすべてのロールが継承する基本ロール

このロールのプロパティは、このロールに割り当てられるオブジェクトの構造的および機能的目的を説明する。ロールは、インスタンスを理解および操作するために使用できる概念である。

roletypeは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてroletypeロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
サブクラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:

rowロール

テーブルコンテナーにおけるセルの行。

行は、cellまたはgridcell要素を含み、これによりtablegrid、またはtreegridを構造化するのに役立つ。

rowロールはtablegrid、またはtreegridで使用できる一方で、aria-expandedaria-posinsetaria-setsize、およびaria-levelのセマンティックスは、インタラクティブなツリーグリッドの階層構造にのみ適用できる。したがって、著者はaria-expandedaria-posinsetaria-setsizeおよびaria-leveltableまたはgridから派生するrowに適用してはならない。そしてrowtreegridから派生しない限り、ユーザーエージェントはこれら4つのプロパティのいずれかを支援技術に公開すべきではない

著者は、ロールrowをもつ要素がロールtablegridrowgroupまたはtreegridをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

:aria-disabledの使用法

aria-disabledは現在rowでサポートされているが、将来のバージョンでワーキンググループは、要素がgridまたはtreegridのコンテキストにあるときを除いて、ロールrowをもつ要素上での使用を禁止する予定である。

特性:
特性
スーパークラスロール:
ベース概念: HTML<tr>
必須のアクセシビリティの親ロール:
許可されたアクセシビリティの子ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者

rowgroupロール

テーブルコンテナーにおける1つ以上の行要素を含む構造。

rowgroupロールは、ロールrowアクセシビリティの子との関係を確立する。これは、HTML table要素におけるtheadtfoot、およびtbody要素と構造的に等価である。

著者は、ロールrowgroupをもつ要素がロールgridtableまたはtreegridをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

rowgroupロールは、部分的に、HTMLでロール対称性をサポートするために存在し、適用される明示的なpresentationロールをもつHTML table要素でプレゼンテーション継承の伝播を可能にする。

このロールは、行グループ(たとえばtheadtbody)の種類を区別しないが、問題がWAI-ARIA 2.0に対して提起されている。

特性:
特性
スーパークラスロール: structure
ベース概念: HTML<tbody><tfoot>および<thead>
必須のアクセシビリティの親ロール:
許可されたアクセシビリティの子ロール: row
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者

rowheaderロール

行のヘッダー情報を含むセル。

rowheaderロールは、セルをtablegrid、またはtreegrid内の行のヘッダーとして識別するために使用できる。行見出しは、対応する行ですべてのセルとの間の関係を確立する。これは、HTML th要素scope="row"を設定することと構造的に同等である。

著者は、ロールrowheaderをもつ要素が、ロールrowをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

rowheader上のaria-selectedの適用は、ユーザーエージェントに対応する行におけるすべてのセルにaria-selectedステートを自動的に伝搬させてはならない。著者は、特定の用途に応じてこの方法で選択の伝搬を選択してもよい

rowheaderロールはインタラクティブなグリッドと非インタラクティブなテーブルの両方で使用できる一方で、aria-readonlyaria-readonlyおよびaria-requiredの利用はインタラクティブな要素にのみ適用可能である。したがって、著者はtableから伝わるrowheaderにおいてaria-expandedaria-readonlyまたはaria-requiredを使用すべきでなく、かつrowheadergridまたはtreegridから伝わらない限り、ユーザーエージェントは支援技術にいずれかのプロパティを公開すべきでない

:aria-disabledの使用法

aria-disabledは、現在rowheaderでサポートされているが、将来のバージョンでワーキンググループは、要素がgridまたはtreegridのコンテキストにあるときを除いて、ロールrowheaderをもつ要素上での使用を禁止する予定である。

特性:
特性
スーパークラスロール:
ベース概念: HTML<th scope="row">
必須のアクセシビリティの親ロール: row
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True

scrollbarロール

コンテンツが完全に表示画面内に表示されているかどうかに関わらず、表示画内のコンテンツのスクロールを制御するグラフィカルオブジェクト。

スクロールバーは制御する方向(水平または垂直)の可視範囲に関して、スクロールバーの大きさとつまみの位置を介して現在値と可能な値の範囲を表す。その方向は、スクロールバーの方向およびスクロールバーによって制御される表示領域でスクロールする効果を表す。矢印キーなどの方向キーを使用することによって、現在の値に加算または減算することが一般に可能である。

著者は、aria-controls属性を制御するスクロール可能な領域を参照するためにスクロールバー要素に設定しなければならない

著者は、最小および最大の位置を示すためにaria-valueminおよびaria-valuemaxを設定してもよい。そうでなければ、それらの暗黙の値はHTML<input type="range">と同じ規則に従う:

  • aria-valueminが欠損するまたはでない場合、デフォルトは0となる。
  • aria-valuemaxが欠損するまたはでない場合、デフォルトは100となる。

著者は、現在位置を示すためにaria-valuenow属性を設定しなければならない。aria-valuenowが欠落している、または予期しない値がある場合、ブラウザーは、ステートおよびプロパティの著者エラーの処理を説明する節で指定された修復手法を実装してもよい。これは、HTML<input type="range">の修復手法と同等である。

ロールscrollbarをもつ要素は、暗黙のaria-orientationverticalを持つ。

aria-valuetextが指定されない限り、支援技術は、一般にaria-valueminaria-valuemaxとの値の間の範囲のパーセントとしてaria-valuenowの値をレンダリングする。この計算に適した方法で、aria-valueminaria-valuemax、およびaria-valuenowに対する値を設定するのが最適である。

特性:
特性
スーパークラスロール:
必須のステートおよびプロパティ:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-orientationに対するデフォルトはverticalである。
aria-valueminに対するデフォルトは0である。
aria-valuemaxに対するデフォルトは100である。

sectionロール

ページ上のレンダリング可能な構造的束縛単位。

sectionは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてsectionロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: structure
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:

sectionheadロール

構造の関連セクションのトピックを分類するまたは要約するもの。

sectionheadは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてsectionheadロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: structure
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:

selectロール

ユーザーが選択肢のセットから選択を行うことを可能にするフォームウィジェット。

selectは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてselectロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール:
サブクラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ: aria-orientation
継承されるステートおよびプロパティ:

separatorロール

コンテンツのセクションまたはメニュー項目のグループを分離して区別する仕切り。

2種類のセパレーターがある:可視境界のみ提供しかつフォーカス可能な静的なstructure、移動可能でもあるインタラクティブなwidgetseparatorがフォーカス可能でない場合、静的な構造要素として支援技術に公開される。たとえば、静的なseparatorは、メニュー内のメニュー項目の2つのグループを視覚的に分割する、またはページの2つのセクションの間の水平方向の罫線を提供するのを助けるために使用できる。

著者は、両者がコンテンツの2つのセクション間の可視境界を提供し、separatorの位置を変更することによってセクションの相対的なサイズを変更することを可能にするwidgetを作成するためにseparatorをフォーカス可能にしてもよい。固定セパレーターseparatorが2つの離散的な位置のみをサポートする一方で、可変separatorウィジェットは範囲内で連続的に移動させることができる。一般に、固定separatorウィジェットは、展開と折りたたみ状態の間のいずれかのセクションを切り替えるために使用される。

separatorがフォーカス可能である場合、著者は、separatorの現在の位置を反映するnumberaria-valuenowの値を設定し、その数値が変化する際にその値を更新しなければならない。著者はまた、0でない場合にaria-valueminの値を、および100でない場合にaria-valuemaxの値を提供すべきである。欠損または数でない場合、属性の暗黙の値は次のようになる:

  • aria-valuenowの暗黙の値は0である。
  • aria-valuemaxの暗黙の値は100である。

複数のフォーカス可能なseparatorが存在するアプリケーションにおいて、著者は、それぞれにアクセシブルな名前を提供すべきである

ロールseparatorをもつ要素は、暗黙のaria-orientationhorizontalを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール:
  • structure(フォーカス可能でない場合)
  • widget(フォーカス可能な場合)
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ: aria-valuenow(フォーカス可能な場合)
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-orientationに対するデフォルトはhorizontalである。
aria-valueminに対するデフォルトは0である。
aria-valuemaxに対するデフォルトは100である。

sliderロール

ユーザーが特定の範囲内から値を選択する入力。

スライダーは、スライダーの大きさとつまみの位置を介して現在値と可能な値の範囲を表す。矢印キーなどの方向キーを使用することによって、現在の値に加算または減算することが一般に可能である。

著者は、aria-valueminおよびaria-valuemax属性を設定してもよい。そうでなければ、それらの暗黙の値はHTML<input type="range">と同じ規則に従う:

  • aria-valueminが欠損するまたはでない場合、デフォルトは0となる。
  • aria-valuemaxが欠損するまたはでない場合、デフォルトは100となる。

著者は、aria-valuenow属性を設定しなければならない。aria-valuenowが欠落している、または予期しない値がある場合、ブラウザーは、ステートおよびプロパティの著者エラーの処理を説明する節で指定された修復手法を実装してもよい。これは、HTML<input type="range">の修復手法と同等である。

ロールsliderをもつ要素は、暗黙のaria-orientationhorizontalを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール:
必須のステートおよびプロパティ:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-orientationに対するデフォルトはhorizontalである。
aria-valueminに対するデフォルトは0である。
aria-valuemaxに対するデフォルトは100である。

spinbuttonロール

ユーザーに個別の選択肢の中から選択することを期待するrangeのフォーム。

spinbuttonは通常、一連の許容値を通してステップする増分および減分ボタンをアクティブにすることによって、ユーザーが表示されている値を変更することを可能にする。一部の実装は、編集と入力を可能にするテキストフィールドで値を表示するが、通常は無効な値を防ぐのに役立つ方法で入力を制限する。

spinbuttonselectの多くのプレゼンテーションに外観が似ているが、個別のオプションとは対照的に(特に大きな範囲の場合に)既知の範囲で作業する際にspinbuttonを使用することを勧める。たとえば、1から1,000,000までの範囲を表すspinbuttonは、同じ値を表すselectウィジェットよりもはるかに優れた性能を提供するだろう。

著者は、アクセシビリティの子をもつspinbuttonを作成してもよいが、これらの要素をtextboxおよび/または2つのbuttonsに制限しなければならない。あるいは、著者はテキスト入力にspinbuttonロールを適用して、増減機能をサポートする隣接したボタンを作成してもよい

フォーカスの管理で説明したように、キーボードアクセシブルであるために、著者は、このロールのすべてのインスタンスに対する子孫のフォーカスを管理すべきであるspinbuttonがフォーカスを受け取るとき、著者は、フォーカスが存在する場合、textbox要素に、そうでなければspinbutton自体に配置されることを保証すべきである。著者はまた、キーボードのおよび矢印が増減機能を実行し、増減button要素が主要ナビゲーションリング、たとえばHTMLのタブリングに含まれないようにすべきである

spinbuttonが値を持つ場合、著者はaria-valuenow属性を設定すべきである。著者は、最小値が存在する場合にaria-valuemin属性を、最大値が存在する場合にaria-valuemax属性を設定すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True
暗黙のロールに対する値: aria-valueminのデフォルトは、最小値が存在しない。
aria-valuemaxのデフォルトは、最大値が存在しない。
aria-valuenowのデフォルトは、現在値が存在しない。

statusロール

コンテンツはユーザーに対する助言情報であるが、alertを正当化するほど重要ではなく、多くの場合ステータスバーとして提示される必要のないライブリージョンの種類。

著者は、ロールstatusをもつ要素がステータスにおける変更の結果としてフォーカスを受け取らないことを保証すべきである

ステータスは、ライブリージョンの一形態である。ページの別の部分がステータスに出現する内容を制御する場合、著者は、aria-controls属性との関係を明示すべきである

支援技術は、ステータスをレンダリングするために点字表示の一部のセルを予約してもよい

ロールstatusをもつ要素は、暗黙のaria-livepolite、および暗黙のaria-atomictrueを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
暗黙のロールに対する値: aria-liveに対するデフォルトはpoliteである。
aria-atomicに対するデフォルトはtrueである。

strongロール

重要、深刻、または緊急のコンテンツ。関連するemphasisを参照のこと。

strongロールの目的は、強い重要、深刻、または緊急を伝えることである。コンテンツの意味にとって重要ではない印刷上の表現の変化を伝えるためではない。著者は、そのロール不在がコンテンツの意味を変える場合にのみstrongロールを使用すべきである

strongロールは強勢または強調を伝えることを意図しない。その目的には、emphasisロールがより適切である。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

structureロール

文書構造要素

文書構造のためのロールは、静的な文書コンテンツに対するアクティブコンテンツを決定する支援技術を支援することによって、動的なWebコンテンツのアクセシビリティをサポートする。自身によるstructuralロールはアクセシビリティAPIへのマップを一切しないが、ウィジェットロールを作成する、または支援技術のためのコンテンツ適応を支援するために使用される。

structureは、オントロジーのために使用される抽象ロールである。著者は、コンテンツにおいてstructureロールを使用してはならない

特性:
特性
抽象か: True
スーパークラスロール: roletype
サブクラスロール:
継承されるステートおよびプロパティ:

subscriptロール

1つ以上の下付き文字。関連するsuperscriptを参照のこと。

subscriptロールは、具体的な意味を持つ表記上の規則を示すためだけに使用されることを意図する。表現のための誤植表現のためではない。一般に、著者は、下付き文字がないと内容の意味が変わる場合にのみ、このロールを使用すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

suggestionロール

コンテンツに対する単一の提案された変更。

たとえば、複数のユーザーをサポートする編集システムでは、1人のユーザーが変更を提案し、別のユーザーがその提案を承認するか拒否するかを担当する。

著者は、suggestionが1つのinsertionの子もしくは1つのdeletionの子のいずれかを含むことを保証する、または1つがinsertionでかつもう1つがdeletionである2つの子を含むことを保証しなければならない。著者は、suggestionが他の子が含まないことを保証しなければならない

著者は、suggestionをコメント、オーサリング情報、タイムスタンプなどの関連情報に関連付けるために、aria-detailsまたはaria-descriptionを使用してもよい

<p>
  The best pet is a
  <span role="suggestion">
    <span role="deletion">cat</span>
    <span role="insertion">dog</span>
  </span>
</p>

提案が受け入れられる場合、著者はsuggestionロールを削除すべきである。これは提案された改訂が行われたことを示す。suggestionロールが削除された後、子のinsertionおよびdeletion要素は、保持して改訂を文書化するか、改訂されたコンテンツで置き換えるかのいずれかができる。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
許可されたアクセシビリティの子ロール:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

superscriptロール

1つ以上の上付き文字。関連するsuperscriptを参照のこと。

superscriptロールは、具体的な意味を持つ表記上の規則を示すためだけに使用されることを意図する。表現のための誤植表現のためではない。一般に、著者は、上付き文字がないと内容の意味が変わる場合にのみ、このロールを使用すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

switchロール

checked/unchecked値とは対照的に、on/off値を表すチェックボックスの型。関連するcheckboxを参照のこと。

switcharia-checked属性は、入力がオン(true)またはオフ(false)であるかどうかを示す。mixed値は不正であり、かつユーザーエージェントは、このロールに対してfalseと等価としてmixed値を扱わなければならない

switchは、checkboxやトグルbuttonとほぼ同じ機能を提供するが、支援技術がその画面上の外観と一致する方法でウィジェットの提示を可能にする。

特性:
特性
スーパークラスロール: checkbox
関連する概念:
必須のステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True

tabロール

ユーザーにレンダリングされるタブコンテンツを選択するためのメカニズムを提供するグループ化ラベル。

tabpanelにおけるtabpanelまたは項目がフォーカスを持つ場合、関連するtabが、フォーカスの管理で定義されるようなtablistにおける現在アクティブなタブである。tablist要素は、関連するtab要素のセットを含み、典型的には、一連のtabpanel要素の近くに配置され、通例では先行する。タブセットデザインパターンの実装の詳細については、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

著者は、ロールtabをもつ要素が、ロールtablistをもつ要素のアクセシビリティの子であることを保証しなければならない

著者は、現在アクティブなタブに関連付けられるtabpanelがユーザーに知覚可能であることを保証すべきである

単一の選択可能なtablistの場合、ユーザーがそのタブパネルに関連付けられるタブを選択するまで、著者は他のtabpanel要素すべてのユーザーから隠すすべきである。複数が選択可能なtablistの場合、著者は、各可視tabpanelのためのtabaria-expanded属性trueに設定され、かつ残りのすべてのユーザーから隠されたtabpanel要素に関連するtabaria-expanded属性がfalseに設定されることを保証すべきである

著者は、選択したタブがそのaria-selected属性をtrueに設定され、非アクティブタブ要素がそのaria-selected属性をfalseに設定され、現在選択されるタブが、選択の視覚的な表示を提供することを保証すべきである

特定の条件において、ユーザーエージェントはtablist内のtabごとにaria-selectedの暗黙的な値を提供してもよい。提供する場合、ユーザーエージェントは、暗黙的な値を提供する前に、次の条件が満たされていることを確実にしなければならない

特性:
特性
スーパークラスロール:
必須のアクセシビリティの親ロール: tablist
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来:
  • コンテンツ
  • 著者
アクセシブルな名前要求: True
子のプレゼンテーション: True
暗黙のロールに対する値: aria-selectedのデフォルトはfalseとなる。

tableロール

行列で整列されたデータを含むsection。関連するgridを参照のこと。

tableロールは、相互作用しないテーブルコンテナーを対象とする。テーブルコンテナーが選択状態を維持する、自身の2次元ナビゲーションを提供する、またはユーザーが再配置または他の方法でそのコンテンツを操作する、またはそこから表示する場合、著者は代わりにgridまたはtreegridを使用すべきである

可能な限り著者は、HTML<table>要素のように、テーブルに対してホスト言語のセマンティックスを使用することを選ぶべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
サブクラスロール:
ベース概念: HTML<table>
許可されたアクセシビリティの子ロール:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

tablistロール

tab要素のリスト。これは、tabpanel要素への参照である。

フォーカスの管理で説明したように、キーボードアクセシブルであるために、著者は、このロールのすべてのインスタンスに対する子孫のフォーカスを管理すべきである

単一の選択可能なtablistの場合、ユーザーがそのタブパネルに関連付けられるタブを選択するまで、著者は他のtabpanel要素すべてのユーザーから隠すすべきである。複数が選択可能なtablistの場合、著者は、各可視tabpanelのためのtabaria-expanded属性trueに設定され、かつ残りのすべてのユーザーから隠されたtabpanel要素に関連するtabaria-expanded属性がfalseに設定されることを保証すべきである

tablistの要素は一般に、一連のtabpanel要素の近く、通常は先行する、に配置される。タブセットデザインパターンの実装の詳細については、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

ロールtablistをもつ要素は、暗黙のaria-orientationhorizontalを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール:
許可されたアクセシビリティの子ロール: tab
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
暗黙のロールに対する値: aria-orientationに対するデフォルトはhorizontalである。

tabpanelロール

tabtablistに含まれる、tabに関連付けられたリソースに対するコンテナー。

著者は、タブパネルを参照するためにタブのaria-controls属性を使用して、またはタブを参照するためにタブパネルのaria-labelledby属性を使用してのいずれかで、そのtabをもつtabpanel要素を関連付けるべきである

tablistの要素は一般に、一連のtabpanel要素の近く、通常は先行する、に配置される。タブセットデザインパターンの実装の詳細については、WAI-ARIA Authoring Practicesを参照のこと。

特性:
特性
スーパークラスロール: section
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

termロール

オプションの対応する定義を持つ単語またはフレーズ。関連するdefinitionを参照のこと。

termロールは、definitionが著者によって提供されているまたはユーザーによって提供されると予想される、単語または語句を明示的に識別するために使用される。既存のdefinition、または定義を入力するためのフォームもしくはフォームコントロールが存在する場合、著者は、関連する要素を指すためにaria-detailsを設定すべきである

著者は、そうすることは、それらの要素との相互作用することから支援技術のユーザーを妨げるかもしれないので、リンクなどの対話型要素でtermロールを使用すべきでない

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

textboxロール

入力値として自由形式のテキストを許可する入力の型。

aria-multiline属性trueである場合、ウィジェットは、HTML textareaの中のように、入力内の改行を受け付ける。そうでなければ、これは単純なテキストボックスである。使用目的は、テキスト入力要素を持たない言語に対して、または異なるセマンティックスをもつ要素がテキストフィールドとして再利用されるケースである。

ほとんどのユーザーエージェントの実装において、ENTERキーまたはRETURNキーのデフォルトの動作は、HTMLで、単一行と複数行のテキストフィールドとの間で異なる。ユーザーが単一行の<input type="text">要素にフォーカスを持つ場合、キーストロークは通常、フォームを送信する。ユーザーが複数行の<textarea>要素にフォーカスを持つ場合、キーストロークは改行を挿入する。WAI-ARIA textboxロールは、aria-multiline属性をもつボックスのこれらの種類を区別する。よって著者は、フィールドを設計する際にこの区別を意識することを勧める。

特性:
特性
スーパークラスロール: input
サブクラスロール:
関連する概念:
サポートされるステートおよびプロパティ:
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
アクセシブルな名前要求: True

timeロール

特定の時点を表す要素。

現在、HTML<time>でサポートされているdatetime属性に対応するWAI-ARIAプロパティは存在しない。このプロパティの追加は、ARIAバージョン1.3で考慮される。

著者は、テキストコンテンツを妥当な日付または時刻に関連する文字列に制限する、またはこの将来のdatetimeと同等のプロパティをロールtimeを持つ要素に適用すべきである

特性:
特性
スーパークラスロール: section
関連する概念:
継承されるステートおよびプロパティ:
禁止のステートおよびプロパティ:
名前の由来: prohibited

timerロール

開始時点からの経過時間を示す、または終了時点までの残り時間を示す数値カウンタを含むライブリージョンの種類。

タイマーオブジェクトのテキストコンテンツは、現在の時間測定を示し、その量が変化するように更新される。タイマー値は必ずしも機械的に解釈できるものではないが、著者は、タイマーが一時停止するまたは終点に到達する場合を除いて、一定間隔でテキストコンテンツを更新すべきである

ロールtimerをもつ要素は、暗黙のaria-liveoffを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: status
継承されるステートおよびプロパティ:
名前の由来: 著者
暗黙のロールに対する値: aria-liveのデフォルトはoffである。

toolbarロール

一般的に使用される小型の視覚形式で表現される機能ボタンまたはコントロールのコレクション。

ツールバーは多くの場合、この機能を使用ことでユーザーの労力を低減するように設計される、menubarで見られる機能のサブセットである。アプリケーションが複数のツールバーを含む場合に、著者は各ツールバー上のラベルを供給しなければならない

フォーカスの管理で説明したように、著者は、このロールのすべてのインスタンスに対する子孫のフォーカスを管理してもよい

ロールtoolbarをもつ要素は、暗黙のaria-orientationhorizontalを持つ。

特性:
特性
スーパークラスロール: group
関連する概念:
サポートされるステートおよびプロパティ: aria-orientation
継承されるステートおよびプロパティ: